TOGAKUSHI

今週末、長野での撮影仕事の合間にクライアントの長野出身のディレクターの方のお誘いで戸隠神社を訪れた。以前から戸隠神社の杉並木には惹かれるものがあっていつか行きたいと思っていたので思わぬところでお誘い頂き、貴重な時間を持つことが出来た。

奥社へ続く参道の杉並木は樹齢400年で高さ30mを超える巨樹が500mに渡って立ち並ぶ。その光景は壮観のひと言。訪れたのは午後遅めの時間帯だったせいか参拝者も少なく、元々パワースポット的な空気感の参道がより厳かで心が洗われた感があった。

今回は撮影の合間に時間が取れそうなスケジュールだった為に907X100Cと90mmレンズを持参していて他に28mmも持参していたが先が見渡せないほど長く続く杉並木の壮観さを残すには90mmがちょうど良かった。

戸隠神社の奥社は杉並木を過ぎた先にあって最後の数十メートルは岩状の急な階段を何段も登るようなプチ登山状態。足には自信があった自分が最後は息が上がってしまい、なかなかの過酷な道のりだったが違う季節にまたぜひ訪れてみたいと思わせる。そんな場所だった。

HASSELBLAD 907X 100C / XCD 2.5/90V

HASSELBLAD 907X 100C / XCD 2.5/90V

D-LUX2からD-LUX8へ

20年程前、ライカからD-LUX2というコンパクトデジタルカメラが発売された。シルバーに輝くアルミボディでM型ライカのデザインエッセンスを秘めた美しいデザインのカメラ。昔から美しいカメラには目が無い自分としては迷わず手に入れた自身初のライカブランドのデジタルコンパクトカメラだった。

それ以来、久しぶりのライカブランドのコンパクトデジタルカメラD-LUX8。2代目から20年を経て8代目となるライカのコンパクトカメラだがこのシリーズがこれほど長く続くとは思わなかった。初代から23年!パナソニックとの協業と言われているがよくぞここまで続けてきたと思う。

このカメラに惹かれた一番の理由は以前所有していたLEICA Q3譲りのボディデザインとインターフェイス。余計なボタンやダイヤル類を極力排したミニマルなデザイン。バルナックライカを彷彿とさせるミニマムなサイズ感で持った時の質感と適度な重さは小さいながらもライカらしい所有感を満たしてくれる。

肝心のカメラ自体の性能だが実は1700万画素のマイクロフォーサーズの画質にはあまり期待せず、デザインに一目ぼれして購入した。しかし、今どきのセンサーとライカブランドのバリオ・ズミルックスの絵は期待以上の画質でマイクロフォーサーズのセンサーを改めて見直した次第。

撮影体験と言う意味でもコンパクトながら良く出来ている。LEICA Q3譲りはデザインとインターフェイスだけでなく、モードダイヤルが無く、レンズの絞りリングとボディ上部のシャッタースピードダイヤルでオート・絞り優先・シャッタースピード優先が選べる。ファインダーも秀逸で本格的な撮影体験志向のカメラだ。

スマホでも当たり前の超高画素が溢れ返っている昨今、1700万画素は扱いやすく、被写界深度も適度に深い、感度に余裕のある低画素高画質、AFや手振れ補正も優秀でおまけにデザインが優れた小型専用ストロボも付いてくる。全体的にスローなレスポンスは今の自分には合っていて日常の光景を気軽に撮るにはとても良いカメラだ。

ほぼほぼ満足しているD-LUX8だが一点だけ惜しいところがある。その一点はスイッチオンで繰り出すズームレンズの姿。ここまで美しいカメラを作っておいてレンズが出た時のデザインは置き去りにされた感がある。残念でならない。

自宅のベランダからよくカメラを向ける。今年は異常なほどの長雨続きの合間に先週久しぶりに小江戸方面が赤く染まった。こんな時はスマホでも済むが素早くズームが出来てファインダー付き、JPG撮って出しでも美しい絵が撮れるD-LUX8はやはり良い。

LEICA D-LUX8

The Face of "KOEDO"

すっかり観光地化し、365日観光客で賑わう小江戸川越。
地元民はあまり寄り付かないがそれでも我が小江戸。たまたま通りすがるだけでも小江戸の表情にカメラを向けてしまう。魅力ある街並み。

HASSELBLAD 907X 100C / XCD 4/28P

HASSELBLAD 907X 100C / XCD 4/28P

HASSELBLAD X2D 100C / XCD 2.5/90V

HASSELBLAD X2D 100C / XCD 2.5/90V

HASSELBLAD X2D 100C / XCD 2.5/90V

カメラの精神性

初めて自分のカメラを手にしたのが高校1年生の16歳、それから50数年、この歳になっても新しい機材にはワクワクする。仕事で使うカメラもプライベートで使うカメラもどれもワクワクする。それが生きる活力にもなっている。こうなったら死ぬまで機材にはワクワクしていたい。以前書いたプロダクトとしてのカメラの魅力もあるがそれに加えてカメラによって撮影時の精神性が違うという魅力があるから。

例えばコンパクトカメラを構えた時、一眼レフを構えた時、今時のミラーレス一眼を構えた時、仕事などで高画素カメラを三脚に据えて構えた時、中判カメラを構えた時、そしてレンジファインダー、特にライカを構えた時、それぞれ被写体に対峙する時の精神性が違ってくる。それぞれの精神性の違いは過去に軽く書いている。長いのでここでは省くが。

共通して言えることはカメラを持って被写体を見るとき、そのカメラから伝わる形や性格を手や脳が認識し、脳から視線を通じて見たモノがどう映るかをイメージし、その時と感じた瞬間にシャッターを押す。それが写真として記録される。カメラという道具の形態や機能がメンタルや手や足の身体的な動きにも影響し、記録される写真に反映される。それぞれ目的を持って生まれたカメラと自分がシンクロした撮影。それが実に楽しい!

LEICA D-LUX8