嬉しい知らせ

昨年も書いた記憶があるがこの時期の嬉しい知らせがまた舞い込んだ。先日、名古屋出張に向かうのぞみの車内でメールチェックをすると某大手ディスプレイ会社のデザイナーから喜びと感謝の内容のメールが入っていた。毎年、この時期は我々の業界ではその年の空間デザインの中で特に優れた空間作品に贈られるデザイン賞の発表の時期になる。

昨年10月に撮ったある仕事がDSA日本空間デザイン賞2018の金賞を受賞したとのこと。このデザイン賞はその年の1年間で作られた優れた作品の中から大賞1作品、金賞10作品、銀賞15作品、BEST50賞24作品、その他7作品が選ばれる。今年の応募総数は771作品だったそうで受賞すること自体、なかなかハードルが高いと言える。今回金賞10作品の中に入ったことは撮影を担当した者としては素直に嬉しい。何よりデザイナーや関わったスタッフの方々の苦労がこういう形で報われ、微力ながらその一助になったことが一番嬉しい。

実は撮影したこの時期、施設に居た母親の死期が近づいていていつお迎えが来てもいい状態でロケハンも含めて何度か京都に行く中、メンタルな面でも複雑な想いが重なる時期だった。ただ、企画もデザインも素晴らしい内容で撮影中も我を忘れるほどの空間だった。さらに母親の事もあったせいか普段よりも感覚が研ぎ澄まされて撮影に集中出来た。そんなこともあって今振り返ると感慨深いものがある。一生忘れられない仕事となった。

 LEICA Q

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スターウォーズよりも・・・

スターウォーズのサイドストーリー?のハンソロが公開されている。1977年公開のエピソード4からのスターウォーズリアル世代としては興味は無いわけではないが、ここ数年のスターウォーズシリーズには正直疑問符が付く。特にディズニー制作の作品からは何としても観たい!とは思わなくなった。ストーリーとしては全て繋がっているとは言え、ビジネスライクで脇道にそれ過ぎている印象が強い。

実はスターウォーズよりもお気に入りのシリーズがある。ジュラシックシリーズだ。1993年公開のジュラシックパークからリアルで観てTVなどの再放送でも何度も何度も観ている。このシリーズだけは何度観ても飽きない。スターウォーズの映像にも当時は驚いたがジュラシックパークの恐竜のリアルさとそれらが俳優と同時にスクリーン上で違和感無く動いている様はこんな映像が本当に出来るのか?と驚愕した。

やはり恐竜というものはいくつになっても未知の生物でもあり、ある種の憧れでもあり、同時に我々地球上に住む生物としてのルーツでもある。それがスクリーン上で時を越えて現実のように映し出される。スターウォーズは娯楽としては楽しいがジュラシックシリーズとはリアリティが違う。今週末公開の「ジュラシック・ワールド/炎の王国」も公開と同時にぜひ観たいと思っている。

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ワールドカップ雑感

始まる前は盛り上がりに欠けると思っていたワールドカップ。今年2月のピョンチャンオリンピックと同じで日本チームが活躍しだすと俄然盛り上がってきた。わがサムライブルーは3戦全敗の下馬評を覆し、第2戦を終えて負け無しの1勝1分。この結果を誰が予想しただろうか?自分はサッカーに特に精通しているわけではないが自国のチームが躍動し、結果が出ればワールドカップはやはり見入ってしまう。

それにしてもサッカーはやってみなければ本当に分からない。サッカーというスポーツは相手との相性や戦略、チームのフィジカルコンディション、選手のメンタリティ、監督の手腕、ピッチコンディションなどなど実に複雑な要素が絡み合う。野球などと違うのは一旦試合が始まると90分間の中で様々な要素が絡み合って流れが気紛れな風向きのようにコロコロと変わる。その結果、戦前の予想が覆ることが多々ある。ましてワールドカップでは選手の本気度も桁違いで国と国とのナショナリズムも絡み合って凄い試合になる。FIFAランキングや特定の選手の前評判も当てにならない。ゆえに面白い。

中継を観ていて痛感したことはサッカーというスポーツ、特に代表戦は結果云々よりも内容で満足度が違う気がする。勝ち負けに関わらず、お互いのサッカーを十二分に発揮してワクワクするようなプレーが観られればそれでかなり満足できる。今の代表はそういうサッカーを見せてくれている。こういうサッカーを常に見せてくれればかなりのサッカーフリークになれるのだが、どこの国の代表も常にそういうサッカーを見せ続けることは難しいらしい。4年に一度、厳しい予選を突破した選ばれた国だけの戦いだからこそ出来ることなのかもしれない。

 LEICA M9-P / Hektor 73mm f1.9

LEICA M9-P / Hektor 73mm f1.9

M9-P

LEICA M9は2009年9月に9並びで全世界同時発表された。待ちに待ったライカフルサイズRFデジタルカメラで興奮を抑えきれずに発売と同時に手にした。手元へ来てから今年の9月で丸9年になる。9年!も付き合うことになるとは当時は予想もしなかった。手にしてから様々なシーンを共に過ごし、傷だらけになってしまったM9。思うところあって2年前にアップグレードサービスを利用してM9からM9-Pへとアップグレードした。エングレーブ入りのトップカバーとボトムカバー、液晶モニタのサファイアガラスカバー、そしてM-Pと同仕様の貼革に変身して全くの新品状態で戻ってきた。

カメラ的にはさすがにもう古く、処理は遅いし、背面液晶は色も露出も当てにならない。画素数も1800万画素で今時のデジタルカメラとしてはウィークポイントだらけ。巷で言われるCCD特有の画質はこれか!と感じるときもあるし、CMOSと差は無いと感じるときもある。だが、愛おしくて仕方ない。長年付き合ってきたこともあるが何より、古くからのM型ライカファンとしてはM3以来の伝統の採光窓のあるスタイル。さらには軍艦部のエングレーブ。これぞM型ライカ!これはもう理屈ではない。

M9の後、M(Type240)が出て、お約束のM-Pも出たがM9の正当な後継機はM10だと思う。ムービー機能はM型ライカには必要ない。そのM10がリリースされてから早1年半が過ぎる。いつものライカだとそろそろM10-Pが発表されそうな予感。その兆候もある。ライカという会社は意外と分かりやすい動きを見せる。それはM3以来のこの会社の変な伝統だろう。困るのはまだM10-Pの為の貯えが準備しきれていないこと。だがおそらく後先考えず手にするだろう。それがPの魅力であり、ライカの魔力だ。

 LEICA M9-P / SUPER-ELMAR-M 21mm f3.4 ASPH.

LEICA M9-P / SUPER-ELMAR-M 21mm f3.4 ASPH.

仕事のハナシ「雲台」

空間系カメラマンは狭い世界だ。その為、専門にしているカメラマンには顔見知りが多い。だが、最近はご同業のカメラマンに混ざって若い新しいカメラマンの姿も見かけるようになった。その撮影スタイルを見る度に感じること???。カメラやレンズのセレクト、三脚しかり雲台しかり、その撮影スタイルしかり。専門としてまだ駆け出しなのか専門外のカメラマンなのか?いずれにしても看過できない感情が湧いてくる。

空間系撮影、すなわち「建築」や「室内」などの撮影は水平線と垂直線とその画面内でのバランス・配置を常に意識しつつ、デザインコンセプトに合った最適な構図が重要で原則はノートリミング撮影だ。広めに撮って撮影後にトリミングというカメラマンも散見するが、ブツ撮りなら理解も出来るが空間の場合、パース自体が変化してしまい、撮影時の構図の意図が変わってしまう。

また、特徴として使用レンズがほとんど広角系レンズになる。通常12mm~28mm前後の広角レンズがメインになるが、この場合、高さや位置が微妙に変わっただけで全く意図が違った構図になる。特に超広角レンズは左右に数センチ、上下に数センチ動いただけで全く違った構図になる。その為に現場レベルで正確な構図の決定が必要になる。

そこでミリ単位で微動可能な雲台が必要になるが、この要求に応えられる雲台はかなり限られてくる。ジャンルとしてはギア雲台と呼ばれる雲台だ。その中でもこれしかない!と、出会ってから惚れ込んでいる雲台が「ARCA SWISS」の「 C1 CUBE」と「D4 GEAR」だ。この2機種はノブによってミリ単位の構図変化が可能で動きも大変滑らか、その精度も桁違いだ。ギア雲台ではマンフロットの410や405が有名で私も長年愛用してきた。空間系専門のカメラマンには今でも御用達雲台だ。ただ残念ながらこの2機種に比べると滑らかさや精度、フィーリングなどは次元が違う。

三脚や雲台はカメラやレンズに比べ、後回しにされがちだがこと空間撮影のジャンルでは精度や正確さ、使い勝手などカメラやレンズと同等、いやそれ以上に大切なアイテムだ。だがベテランで著名な空間系カメラマンの中でもカメラは新しいものを使っていても雲台や三脚は長年愛用してきたものを使い続けている方が多い。ハスキーやジッツオの雲台を慣れ親しんでいるからと使い続けるのも考え物だ。カメラも進化しているが雲台も進化している。プロたるもの絶えず向上心と研究心を持ち続けなければならないと思う。

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