儀式

昨年3月ソニーのαからキヤノンのEOS Rにシステムをチェンジ。メイン機をR5、R6に変え、ミラーレスの進化の恩恵を大いに受けている。今回、新たにEOS R3を迎え、さらにアップグレードを目指したが経験したことがないようなカメラの未来予想図的技術が詰まっているR3に感銘を受けている。

新しいカメラを手にすると必ず行う儀式がある。常に手に届く範囲にカメラを置いて時間さえあればカメラに触れ、様々なシーンを想定してシミュレーションをしながらカメラに慣れていく儀式だ。傍から見ればただのカメラオタクに見えてしまうかもしれないがこの儀式は自分にとって非常に大切な儀式だ。

プロの現場では事前に予想できないことが頻繁に起こる。ひとつひとつ細かくは伝えきれないが要約すると様々な条件の中で常にスピードが要求される。それはカメラのパフォーマンスとしてのスピードと自分自身の操作スピードがある。

最近は写真だけでなく動画も要求されることが普通になってきている。そういう意味でカメラ自体のパフォーマンスとスピードは数年前とは比べ様がないほど要求が上がり、同時に自身のスピードも要求される現場が増えた。その為にはカメラ自体の操作は極端に言えば目をつぶっていても操作でき、それに対して頭の方も即応できることが必要になる。

新しいカメラはまずは手に馴染ませ、様々なシーンを想定していくつかの設定をする。さらに条件を変えて実際に操作してみる。手と頭が馴染むまで何度も繰り返す。ゆえに常に傍らに置いて触れ続けている。毎回新しいカメラを迎えると必ず行う儀式だ。

余談だがR3、昨今の半導体不足も影響して予約しても半年近く待たなければならない人気機種だが昔から付き合いのある中野のフジヤカメラに予約して約2ヶ月半で来てしまった。自分のカメラ仲間内では穴場的ショップとして有名だがまさかこんなに早く手に出来るとは思ってもみなかった。

手と頭に馴染んだR5、R6、R3、それぞれ役割が違う三者三様のパフォーマンスがどんな活躍を見せてくれるのか楽しみだ。

iPhone 12 Pro Max

今年を振り返って

今年はブログの更新も今まで以上に滞り気味でコロナ禍で仕事量が極端に減ったことがブログに向かう気持ちにも影響したようだ。機材に関しても今までなら仕事の量に関わらず、自分のクオリティアップの可能性があれば積極的に新しい機材を導入してきたがその気力も湧かなかった。そういう意味では今年は例外的な年だった。

だが11月・12月には大きな仕事に関わることもあってかそんな虫がジワジワと復活した。ここにきてスマートフォンとタブレットを一気にバージョンアップした。スマートフォンをiPhone 7 PlusからiPhone 12 Pro Maxへ、タブレットはiPad Air 3からiPad Pro 12.9インチへ。

デジタルガジェットの進化はやはり予想以上でやれることや思考の幅が広がった。さらにマインドまでアップしてくれた。カメラ関係では最後の最後に驚きのレンズに出会ってしまった。SIGMAのIシリーズでSONY Eマウントの35mm F2 DG DN、65mm F2 DG DNだ。

今どきレンズ鏡胴、レンズフード、レンズキャップに至るまでオールスチール製でそのフィーリングもライカに勝るとも劣らないレンズをライカもビックリの低価格でリリースするなど、ここ数年のSIGMAの製品と企業姿勢は目を見張るものがある。

今までなら新しいレンズを手にしたら当たり前のようにスチールの評価が常だったが、今は比率が変わってしまった。ムービー:スチールが7:3でムービーの写りの方が気になるようになったのも今年の変化。時代も自分も変わったものだ。来年はまずはコロナ禍が一日も早く終息することを願いたい。

今年も更新の少ない拙ブログにお付き合い頂き感謝しております。

iPhone 12 Pro Max

iPhone 12 Pro Max

GUNDAM FACTORY YOKOHAMA

12月19日、機動戦士ガンダム誕生40周年を記念して横浜・山下ふ頭の「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」で実物大のガンダムが起動した。6年を有したプロジェクト「GUNDAM GLOBAL CHALLENGE」に微力ながら3か月ほど前からカメラマンとして関わらせて頂き、昨日のグランドオープンまで数回に渡って山下ふ頭を訪れた。

残念ながら自分はリアルガンダム世代ではないのでガンダムについてはほとんど知識がなかったがプロジェクトメンバーと何度かお会いするうちにこれまでのご苦労と努力と情熱を知り、自分まで熱い思いを抱くようになってしまった。他にも多くのメンバーと接するうちに動くガンダムを生み出すことの困難さと意義深さを改めて知った。

このプロジェクトは単にアニメのキャラクターとしてのガンダムが動くという意味合いだけでなく、18Mの実物大ガンダムを動かすというエンターテインメントの発想が結果的に日本のロボット技術や最先端技術を進歩させることになったこと。さらにこの分野を目指す若い人たちに大きな影響を与えることになったこと等、多方面に影響を及ぼす意義あるプロジェクトとなった。

ファクトリー内にあるガンダム生みの親、富野監督の「ごめんなさい」から始まるメッセージボード。「今の大人たちが考え、実現できる動きはこれが限界で実際に二本足で歩かせることは出来なかった。チャレンジはしたけれど今の技術では実現は困難だった。これ以上の動きは次の世代の君たちに託したい」という趣旨の言葉にも心を動かされた。

グランドオープンの数日前、竣工記録撮影の為に自分を含めたスチールカメラマンやムービーカメラマンたちが丸一日朝から夜遅くまで動くガンダムと時間を共にした。夜の起動実験のシーンでは何度も起動と格納を繰り返すガンダムと奇しくも1対1での撮影となり、カメラマン冥利に尽きる体験をさせてもらった。

2022年3月までの期間限定の動くガンダム。例えて言えば6階建てのビルが目の前で人のように動く様と言えば伝わるだろうか?ウェブ上の写真や映像ではなく、実物をぜひ見てもらいたい!足元から見上げる動くガンダムは桁違いの迫力であることは間違いない。

iPhone 12 Pro Max / from GUNDAM FACTORY YOKOHAMA

iPhone 12 Pro Max / from GUNDAM FACTORY YOKOHAMA