日本のマンハッタン?

仕事やプライベートで首都高のレインボーブリッジを通過する時、いつも見惚れてしまう光景がある。汐留からお台場へ向かう下り線の左側、晴海ふ頭や豊洲方面の高層マンション群、その先に東京スカイツリーが見渡せる。まるでマンハッタン?とは言い過ぎか?空気が透き通った冬の午後や夕暮れ時の美しさなどは運転中でも見とれてしまい、撮りたい!と叫んでしまう。常に車で通る為に一瞬で通り過ぎてしまう光景をいつか撮りたいと思っていた。

その首都高の下の一般道の両脇に遊歩道があることは以前から知っていて一度は訪れて撮影したいと考えていた。だが少々問題があった。まず超望遠レンズ、そして遊歩道の海側、船の航路上に設置された金網フェンスの存在。望遠レンズは200mmまでは所有しているがそれ以上の焦点域は仕事では全く無用の為に縁がなかった。また金網フェンスは開放の明るいレンズでなければ写り込んでしまう。そんなことがあってなんとなく足を運べなかった。

LEICA Q-P

ところがその問題が一度に解決した。先日、若かりし頃のヒコーキカメラマンを再びやってみたいという思いで購入した「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」で羽田空港の旅客機を撮影した折、第二ターミナルのワイヤー状のフェンス越しに500mm開放で撮り、フェンスが全く写っていなかったことに驚いた。仕事では超望遠はほとんど使用してこなかったので恥ずかしながら素人丸出しの感だが遅ればせながら気が付いた。

春が訪れる直前の寒さが残る昨日、空気が濁る前の最後のチャンスと思い、遊歩道へ向かった。今回はR6ではなくR5!4500万画素と300mmから500mmで切り撮る光景は超望遠レンズの圧縮効果と相まって都市景観の人々の営みを凝縮したかのような光景となった。普段、全てを写し込む超広角の非日常感を生業としている身としては真逆の凝縮された非日常感は新鮮だった。

EOS R5 / RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM