開幕前にも関わらずここまで盛り上がるとは思いもしなかったWorld Baseball Classic。いよいよ今日から本番。大谷君、ダルビッシュ君らメジャーリーガーの参加で楽しみしかない。自分は以前からメジャーリーグのファンで大谷君の活躍からますますファンになった。自分世代は野球がメインスポーツの時代。小学生から始めて40歳手前まで草野球の現役?だった。
2005年に仕事で山形にある総天然芝の鶴岡ドリームスタジアムを訪れた。目的は野球殿堂博物館の展示で使用する為、そのことは大昔のブログで書いた。この時は奇跡的な運と天候に恵まれ、予想を遥かに超えるカットが撮れた。そのカットはこのサイトの実績ページにも載せている。それが今現在も博物館の展示コーナー入り口の壁面を飾っている。もう18年も経つが嬉しい限りだ。
博物館は現在、企画展「World Baseball Classic 侍ジャパン、世界一への挑戦」が催されている。開幕日の今日、東京ドーム界隈や博物館はさぞかし賑わっていることだろう。自分も今回のチームには期待しかない。特に大谷君にとって現在のエンゼルスではワールドチャンピオン獲得には厳しい状況だが今回の侍ジャパンでは可能性大だ。ぜひマイアミでの決勝戦で勝利してチャンピオントロフィーを掲げて欲しい。
ドラマインサイタマ2
モンスター井上尚弥のことは以前何度か書いた。
先週の6/7、再び相まみえたノニト・ドネアとの再戦は初戦と同じさいたまスーパーアリーナで行われた。2年7ヶ月前の初戦の時は絶対にモンスターを生で観たいと入手困難の中、チケットをなんとか手に入れて後に世界のボクシング界が選ぶ年間最高試合となったドラマインサイタマと言われた戦いを観覧席から観ることが出来た。
だが今回はなぜか絶対に生で観たい!と思えず、アマゾンプライムでの観戦になった。井上尚弥の戦いはプロデビュー後の数戦を除き、全てライブで観てきた。彼の戦いぶりは世界タイトル戦からが出色のファイトでその都度ごとに我々の期待を超えたファイトを見せてくれた。
だが、今回はあのドラマインサイタマを超える戦いをすることは難しいのではないかと内心思っていた。と同時にノニト・ドネアの絶好調ぶりも伝えられ、もしや・・・という思いもあった。だが蓋を開けてみれば井上尚弥の2RTKO!今回はさすがに驚愕した。言葉が出なかった。
井上尚弥はまたまた我々の期待の遥か上の戦いを見せつけてくれた。これでバンタム級の3団体(WBA、WBC、IBF)統一チャンピオンとなり、目指す4団体統一に残すはWBOだけとなった。現在のWBOチャンピオンは英国のポール・バトラーで相手としてはかなり格下となるがバトラーも戦う気満々なのでおそらく実現し、4団体統一チャンピオンとなるだろう。
こうして簡単に4団体統一と言うが日本のボクシング史上でも例がなく、世界でも9人しか達成していない。しかも各団体のベルトをひとつづつ獲得し、全てKOでの統一となると井上尚弥が世界初となる。とんでもないボクサーがこの日本から誕生したものだ。
今回のドネア戦後にリング誌のPFP(パウンドフォーパウンド)でも遂に1位となり、今や世界のボクシングシーンでの井上尚弥の名声は頂点に達したと言える。それでも彼はいまだ進化の途中でいずれ階級を上げ、スーパーバンタム、フェザーでも同様の戦いを見せてくれるだろう。これも以前書いたが井上尚弥をリアル世代として生で観られることは奇跡のようなことだと思う。
悲しみがふつふつと・・・
8/8、東京オリンピックが終了した。事故も無く、災害にも見舞われず、無事に終えたことにホッとしている。おかしな言い方だがケチが付きまくっていた今回のオリンピック、最後に何か大きな災いが起こるのでは?と危惧していたが杞憂に終わった。
アスリートたちの大活躍には毎日こころ踊らされ、無観客にも関わらず、そのパフォーマンスは素晴らしかった。コロナ禍での開催には賛否あったが自分はオリンピックの開催自体は招致したからには世界の国々に対して開催義務があり、かつこのオリンピックに人生をかけた世界中のアスリートたちにも大きな責任があると考えていた。
もしも国内の世論に押されて中止の判断をした場合、日本はこの先オリンピックの開催資格を失っていた可能性もあったと思う。それはこの国の子供たちから将来の大きな夢を奪うことになっていたと思う。目先の感染者数を理由に漠然と開催反対を唱える反対論者がそこまで考えを及ばせていたとは思えない。
今回のオリンピックは今までにない形のオリンピックになったが世界に対して少なくとも最低限の義務は果たし、かつそれ以上の成果もあって意義ある大会になったと思う。もちろん現在のオリンピックの開催形式には大いに異論はあるがそれはまた別問題だ。
残念だったのは開会式・閉会式の演出にケチをつける人が多かったこと。元裏方側の人間として思うこと。コロナ禍による一年延期、限られた予算、そして無観客での運営等々、これだけ多くのハンデを背負っての世界的イベントのセレモニーは誰も経験したことがない。裏事情には人為的なものもあったが現場のクリエイター・スタッフたちはこの困難の中、本当によくやったと思う。彼らには大いに拍手を送りたい。
ただし、招致から8年、長期間に渡って準備を労してきた大会関係者たちの無念さ、厳しい環境下で黙々とボランティアに徹したスタッフ、自国開催にもかかわらず自国の応援も叶わなかったアスリートたちの家族と国民、おもてなしを準備していた人々は日本の魅力を伝えることも出来なかった。それらを想うと無念でならない。
もう高齢と言える自分にとって自国開催で直接肌で感じられるオリンピックを体験できる最後の機会が失われてしまった。この先、もし再び日本でオリンピックが開催されたとしても体験できることは叶わない。悲しみがふつふつと湧いてきて止まらない。
東京2020オリンピック
今日はオリンピック開会式の日。東京では57年ぶりのオリンピックの開催。本来ならば一生に一度経験できるかできないかの感動のオリンピックになるはずだった。何の因果か呪われた大会になってしまった。日本には何の罪もないコロナ禍、延期による組織委員会のポンコツぶりの露呈、IOCの変わらぬ金満・傲慢体質などなど悪い情報しか耳に入ってこない。
組織委員会の現場レベルには自分の後輩や知人も出向していて彼らの心情を想うと複雑だ。ここ数日は何とも悲しくて腹が立って仕方がない。今回の組織委員会の問題は現場レベルにあるのではなく上層部の無責任と無知と古い体質、そして時代錯誤が最大の理由だ。いわゆる古い体質の組織にはよくあることだ。奇しくもそれがあぶり出されてしまった。
今のところ開会式は予定通り行われ、その後の競技もほとんどが無観客ながらスケジュール通り行われる。無観客とは言え、世界最大のスポーツの祭典、通常でもその運営の困難さは素人では想像すら出来ない。それに加え、コロナ禍の感染対策や猛暑対策等、現場レベルでの運営スタッフの苦労は大変なものがある。関係業界に居るものとして何とか大禍なく終わることを願っている。
先ほどブルーインパルスがオリンピックの成功を祈念して東京上空を飛んだ。生憎の雲と冬の快晴のようにはいかない為、五輪のマークははっきりとは確認できなかったが五色のスモークを残しながら都内の要所を飛んだ姿には感動した。五輪マークよりも多くの人々の目に留まってこちらの方がオリンピックに相応しい。自分の記憶にもその姿ははっきりと残った。
今日からは余計な雑音はシャットアウトしてアスリートたちだけを見て精一杯応援するつもりだ。何と言ってもオリンピックの主役は彼らアスリートたちなのだから。そして彼らを支える現場のスタッフたちにもエールを送りたい。