SAITAMA SUPER ARENA NIGHTSCAPE

自分の仕事でのムービー撮影は基本的には空間系のデザインコンセプトムービーになる。その撮影フローは超広角レンズによる三脚固定での空間のシーン撮影、中望遠レンズによるディティールのイメージカット撮影、それに加えて広角又は標準レンズによる空間内のウォークスルー及び目線移動撮影。これらを組み合わせて空間のコンセプトムービーが構成される。

空間内のウォークスルーや目線移動撮影ではジンバルを使用する。これがあると空間のストーリーに人間目線での臨場感が出る。ところがジンバルという機材はとにかく撮影数をこなして慣れることしかマスターする方法がない。そこでここ数ヶ月、暇さえあればジンバルに触れるように努め、パンフォローモード、ロックモード、フォローモード、オービット、ボルテックスなどの各モードを素早く操作できるようトレーニングを続けた。

トレーニングを続けてもいざ現場に望むとなかなか思うようには操作できない。やはり相応のテクニックが必要だがそれでも使い続けるしかマスターする方法はない。最近ではかなり慣れてきたが自分の撮りたいイメージ通りにいかないことも多々ある。11月初旬、最寄りのさいたまスーパーアリーナで早々にイルミネーションが点灯したので撮影に向かった。

自分の仕事のジャンルに近い被写体だったのでどうしても仕事目線になってしまった。結果的には入れ込み過ぎてジンバル動かし過ぎのオーバーアクションの撮影になってしまった。だがやり過ぎるくらいのことをやって初めて節度を知るというか、これはこれで良い経験になった。

仕事でのムービー撮影は基本的には全てワンオペだ。ワンオペでは出来ることにも限界はあるがワンオペだからこそのメリットもある。デザイナー目線でスチールとムービーを同時に同じイメージで撮影できるメリットは大きいはずだ。とりあえず、三回続いたムービーワークはこれでひとまず終了。さらにスキルアップが叶った時にまたお付き合い願いたい。笑

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α7S3 / TAMRON 17-28mm F2.8 & SONY FE 24-105mm F4G
Picture Profile / PP10

TOVE JANSSON AKEBONO CHILDREN'S FOREST PARK

埼玉の飯能市にはムーミンをテーマにした施設がふたつある。ひとつは昨年オープンした「ムーミンバレーパーク」もうひとつは23年前にオープンした「トーベ・ヤンソンあけぼの子供の森公園」だ。前者はいわゆる大型テーマパークで有料の施設。後者は飯能市運営の公共の公園で無料の施設だ。

先日、ふと思い立って初冬の紅葉が美しい「トーベ・ヤンソンあけぼの子供の森公園」を訪れた。紅葉のピークの時期は過ぎていて少々残念だったが市が運営しているとは思えない雰囲気でムーミンの世界観を再現した公園は原作者トーベ・ヤンソンお墨付きで市民からも長く愛されている公園だ。

今回はタンバール1本勝負!で望み、前半の昼間のシーンは全て手持ち撮影。後半のライトアップは全てジンバル撮影というチャレンジングなプラクティス。α7S3とタンバールでのムービー撮影はこの公園の雰囲気にはフィットしているのではないかとセレクトした。

タンバールは写真では長い付き合いでクセも分かっているが結果的にご法度の「光源を写す」ことになってしまい、見事にタンバールの逆襲に遭ってしまった。事前イメージは間接光中心のライトアップでは?と思い込み、光源を読み違ったのだが、タンバールのクセはあるが後補正でも表現することが難しい独特の写りは唯一無二なのでこれもありかな?と思う。

撮影後も予想以上にクセが強すぎてどうするかな?と思ったが相方殿の印象は悪くないようなのでとりあえず一本にまとめてみた。ムービーに関してはまだまだなので撮影フローの違いやムービー独特の露出の掴み方など写真撮影との差を痛いほど感じながらジャジャ馬玉に翻弄された。

ムービーは撮影、編集、音楽のセレクトなど自分だけのストーリーを楽しみながら完結できる。時間の流れを自分で創るといった写真とは違った表現方法は刺激的で面白い。今は未知のことを学ぶこと、失敗することが楽しい。こうして一本一本積み上げることで見えてくることもある。かな?笑

閲覧パスワード 「JLMV」

α7S3 / Thambar 90㎜ f2.2 , Picture Profile / PP10

WINTER SCENE OF ISANUMA

ブログとはかなりご無沙汰になってしまった。仕事自体はさすがに減っていて忙しくは無かったが毎日の日課になってしまったウォーキングに勤しんだり、ほぼプライベートセミナー状態のYOUTUBE鑑賞、その他色々とあって暇を持て余すということはなかった。

中でもムービーの為の勉強とトレーニングは日々、楽しくやっている。YOUTUBEは動画のスキルアップにはこれほど便利でありがたいものはない。全てYOUTUBEから学んでいる。本当に既存の学校は要らなくなる時代になりつつある。ムービーについては仕事が通常状態に戻り、その時に願わくばさらなるスキルアップした状態で臨ればと思っている。

発売日に購入したSONYのα7S3の動画性能は今あるミラーレスカメラの中でもダントツのカメラだが高感度性能ばかりが注目される中、標準感度での映りも素晴らしいものがある。4K画質が10bitとなり、色情報も4:2:2で豊かになり、とても滑らかな映像となった。特筆すべきは新たなカラーサイエンスのCreative Look、その「FL」の雰囲気がことのほかお気に入りだ。

昨日は「FL」の色合いにマッチしたライカオールドレンズを携えて最寄りの伊佐沼へ出かけた。ムービーの難しさは昼間の撮影にはNDフィルタがマストだということ。レンズ前面に付けるフィルタは面倒臭くて仕方がなかったがα7S3とほぼ同時にリリースされたセンサー前面に装着するNDフィルタはその煩わしさから解放してくれた。

撮影はマンフロットの一脚を使用したがほぼ手持ち状態に近かったのでアクティブ手振れ補正も併用しながらなんとか撮影出来た。テクノロジーの進化には本当に助けられている。撮影後はその日のうちにすぐに編集、1分から2分程度のショートムービー制作がこなせるよう努力している。目指したいところは美しい映像と心地よい音楽で構成するムービングピクチャー。仕事目線の自分スタイルは大事にしたい。

vimeoでパスワード(JLMV)での閲覧可としている。

α7S3 / Summilux 35mm & Hektor 73mm , Creative Look / FL

ライカレンズが喜ぶカメラ

コロナ禍の中、あえてポジティブに今後の動画の仕事の為にα7S3を発売日に購入した。先代のα7S2も5年前の発売日に手にし、その夜にスカイツリーのクリスマスイルミネーションの仕事にいきなり投入した。先代は超高感度の高画質が売りでまさにイルミネーションの動画にはうってつけだった。その後、後継機が出るまでまさか5年もかかるとは予想だにしていなかった。

デジタルカメラのモデルチェンジは通常2年から3年のスパンでα7S3の5年というのは異例中の異例だ。そのお陰か進化の度合いは驚くほどだった。α7S3というネーミングも実質は2世代飛ばしてα7S5!?と言っても良いくらいだ。α7シリーズのフラッグシップとして6000万画素の高画素タイプのα7R4があるが、α7S3はある部分では超えてしまっている。一気にα7シリーズのトップランナーになったと言える。

動画性能は「仕事のできる4K」という謳い文句だったがその言葉に偽りはない。様々な4Kが目的に合わせて自由自在に表現できる。ただし、PCへの負担は半端ではない。毎回繰り返してきたことだが機材の進化と同時にPC側のアップデートも常に付いて回るのが悩ましいところだ。嬉しい誤算で予想外だったのが写真機としてのα7S3の出来だ。動画専用機のイメージでユーチューバーたちの御用達カメラになりつつあるが実はスチールカメラとしても上質なカメラに仕上がっている。

ひと言で言うとライカレンズが喜ぶカメラ。ファインダーを覗いたマニュアル撮影が楽しくなるカメラだ。現在のミラーレス機の中でも最高峰のEVF性能。高品位で質感の高いボディ、M10-Pにも似た静かなシャッター、画素数競争とは縁の無い程よい1200万画素、相変わらずの超高感度での高画質など、加えて一新したクリエイティブルックの色合いが今までのソニー機とは一線を画している。中でもお気に入りはFLでライカレンズとの相性も抜群だ。5年という異例の熟成期間を要したα7S3の進化はとても好ましい。

SONY α7S3 / SUPER-ELMAR-M 21mm f3.4 / CREATIVELOOK-FL

SONY α7S3 / SUPER-ELMAR-M 21mm f3.4 / CREATIVELOOK-FL