後輩

昨日は後輩から報告したいことがあるとのことで、以前在籍していた会社へ納品がてら訪れた。その後輩とは在籍していた当時から一緒に多くのプロジェクトを手がけたり、趣味のことを熱く語り合ったり、自分がカメラマンとして独立した後は撮影仕事を多く依頼してくれたり、また、一人娘の小学校入学時には記念撮影をしてあげたりと、公私共に良き付き合いをさせてもらっている。良く出来た後輩でいつでもどこでも私を立ててくれて常にリスペクトしてくれる。今時、珍しいくらいの誠実な人物だ。

その後輩から9月に大きな手術をすることになったという報告があった。常々、自分自身を節制し、色々なことに対して気を使っていた後輩なのでそんな状態には見えなかったが、かなり大きな手術になるとのこと。にもかかわらず明るく報告する後輩。おかげでこちらもそれほど深刻にならないで済んだがこの強さには感心させられた。

彼の人生、どういう巡り会わせなのか今年は会社でも家庭でも様々な困難が立ち塞がっている。その上に今回の手術だ。聞いている方が落ち込みそうだが彼の態度はいつもと全く変わらない。かなり年下で後輩なのだが尊敬に値する人物だ。必ず元気になって戻ってくることを信じている。成功を祈ってワンショット。相変わらず穏やかで良い笑顔だ。

LEICA Q

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PORTRAIT OF CREATORS

一昨日、ウェブコンテンツにWORKS 2を追加した。今まで10年以上に渡って撮らせて貰った空間系クリエイターたちのポートレイト。ほとんどが自分がかつて在籍した会社の後輩たちでデザイナーとしてあるいはディレクターとして彼らや彼女らの成長過程をファインダー越しに見てきた。

それらを一同に並べてみると感慨深いものがある。人を撮ることは鏡の中の自分を撮るようで奥が深い。ファインダー越しに相手の表情やしぐさを観察し続ける為、撮影後はグッタリ状態。ただ、風景写真や仕事の空間系写真とは違う充実感や満足感がある。

もともとコンテンツに加えることは考えていなかったが相方殿からせっかく自然で良い表情の写真が多いのだから公開してみたら?と。以前にも友人から若い人たちのポートレイト、とてもいいですよ。と好評を頂いたことが何度かあった。彼らのおかげで今の自分がある。感謝の気持ちを込めて公開することにした。

自分のポートレイトはその場の空気感の中で撮ったものばかりで凝ったライティングや演出など皆無、もともとそんな技術は持ち合わせていないし、常に忙しいクリエイターたちなのであくまでオンサイトでのアベイラブルライトが基本条件。彼らの素の表情が好きなのでこのスタイルが気に入っている。理想はライカだけでゆっくりと撮れれば嬉しいのだが、今や自分の老眼が耐えるかどうかが一番の問題だ。

EPSON R-D1 / NOCTILUX-M 50mm f1.0   2006年4月撮影

EPSON R-D1 / NOCTILUX-M 50mm f1.0   2006年4月撮影

EPSON R-D1

デスクの傍らにはいつもEPSON R-D1xGがある。2年ほど前に生産終了のアナウンスがあり、このカメラだけはぜひ手元に残しておきたいと思い、新品を手に入れた。世界初のレンジファインダーデジタルカメラとして今のM10やM-Pなどのルーツと言えるカメラ。そして自分がこのカメラとの出会いでフォトブログを始めた記念すべきカメラだ。

2004年、エプソンから突然R-D1が発売された。ライカの化粧箱を模したような豪華な箱に納められ、ズッシリと手に伝わる世界初のカメラに興奮した記憶が鮮明に残っている。当時としてはかなりの高額なカメラだった。このカメラを手に入れてフォトブログを始め、それがきっかけで多くの友人と出会い、今の自分のデジタルライカに繋がっている。

R-D1発売から2年後にM8が世に出た、その3年後にM9が出てその後のMを挟んで今のM10に繋がっている。今のライカのレンジファインダーデジタルカメラはR-D1が無ければ生まれなかったと言っても過言ではない。結局エプソンはR-D1のマイナーチェンジ版R-D1s、R-D1xを世に送り出したがこの1機種だけで終わってしまった。残念だ。

だが、ライカレンズの世界に与えた影響は計り知れない。これをきっかけに価値を下げつつあったM・Lマウントレンズたちが蘇り、その後のミラーレスの進化によるレンズの高騰ぶりは周知のこと。開発者の方々ともよくお会いして様々なことを語り合い、友人たちともたくさんの貴重な時間を共有できた。今の自分の礎となったR-D1はかけがえのないカメラだ。

今なおユニークな軍艦部のアナログ感や操作フィール、おそらくもう生まれることの無い等倍ファインダー、どちらかと言えば無骨な姿。M型に対し、あたかもバルナックライカのような存在でデスクの傍らに佇んでいる。ここでこれ以上熱く語っても今更感があるので詳しくはヨドバシのこちらの記事を。熱い思いでR-D1の魅力が十二分に伝わる記事である。

EPSON R-D1xG / SUMMILUX-M 35mm f1.4

EPSON R-D1xG / SUMMILUX-M 35mm f1.4

感じること

一昨日の新千歳空港でのアマチュアカメラマンたちを見ていて同じ光の中で同じ飛行機を同じようなレンズで同じ姿勢で撮っているのを拝見して、おそらく似たような写真を量産しているのではないのか?余計なお世話だがそんなことを感じてしまった。

昨今、特にカメラマンのマナーが取り沙汰されているがこれもステレオタイプの写真を撮りたいが為に思える。SNSが盛んになり、世界各地の美しい写真がいつでも見られる時代。その地で同じように美しい写真を撮りたいと思うのは人情だが、全く同じ構図の写真を撮ることに意味はあるのだろうか?多くのカメラマンが疑問を持たずに日々同じような美しい写真を求めて不本意ながらマナー違反を犯してしまっている。そんな風にも感じる。

今の自宅周辺には自然が溢れ、四季折々の光景に出会える。お天道様のご機嫌次第で様々なシーンが眼前に広がる。ひとときとして同じシーンは無い。翻って自然が少ない都会にも都会ならではの光と影が作るドラマティックなシーンが垣間見られる。下町には旧い家屋が作る懐かしい空気感とそこに暮らす人々の表情が垣間見られる。写真はどこに居ても自分の感性次第で見えてくるもの。それを感じるか感じないかだと思う。身近のところでもよく見れば魅力的な被写体が溢れている。

LEICA Q

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空美ちゃん

昨日は日帰りで札幌出張。撮影自体は予定より早めに終わり、あまりの暑さで早々に新千歳空港に戻った。新千歳空港のターミナルビルは何時間でも過ごせるほどのお気に入り。もう何度も来ているがグルメ・リラクゼーション・ミュージアムなど楽しめる施設が多い。まずはいつもの展望デッキへ。平日には何度か来たことがあったが週末の土曜日は初めて。

まず人の多さに驚いた。ほとんどが一眼レフに立派な望遠レンズを付けて離着陸の飛行機を追っている。中には女性の姿も多く、噂には聞いていたがこれほど多くの女性が男性に混ざって真剣にレンズを向けているとはビックリ。出張でQしか持っていなかったのでハナから飛行機は諦めて彼ら彼女らの後姿を観察させて頂いた。みんな装備も真剣度も凄くて後姿から熱気が伝わってきた。

思い起こせば自分も中学生の頃はいっぱしの飛行機マニア、その為にニコンの一眼レフを買って貰ったくらいだった。当時はよく羽田空港に通い、ロッキードL1011トライスターやDC10、エアバスA300などが盛んにデモフライトに来ていた時期。その当時、ヒコーキマニアは専ら男の子の世界だった。もう半世紀前!のこと。今や空美ちゃんたちが熱くなる時代。そのうち女性の飛行機プロカメラマンも生まれる予感すらある。隔世の感だ。

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