23mm vs 28mm

X100Vの発表時にはかなり食指が動いたことは書いたが今のところ留まっている。笑 X100Vのレンズは23mmF2。APS-C換算で35mmf2に相当する。それに対して我がQ-Pのレンズはフルサイズの28mmf1.7で35mm枠でクロップして35mmf1.7相当になる。35mmとして比べればほぼ同等の性能になる。ところがそう単純ではない。

センサーサイズを無視して比べると元々のレンズ焦点距離はX100Vは23mmF2でQ-Pは28mmF1.7。これは意外と違いがある。遠景での差はそれほどではないが被写体までの距離が近ければ近いほどパースとボケ量に差が出る。これは現代では意外と無視されているが、昔からのカメラ使いは23mmと28mmの違いは歴然とあるのは分かっている。

35mmの焦点距離として単純に比較すればX100VとQ-Pにはやはり差があり、Q-Pの方が自然な描写でボケ量も多くフルサイズらしさがある。ついでに言えばファインダーもX100Vのファインダーと比べ、35mmクロップ時の美しいブライトフレームが浮かぶQ-Pの方がよりレンジファインダー感がある。もともとX100系のOVFは好みではないこともあってEVFとは言えQ-Pのブライトフレームはライカのオリジナリティを感じる。

カメラスタイルとしてはX100Vはデザインが秀逸で格好が良くかつコンパクトで魅力的だが、Q-Pを一旦使うとやはり写りの良さと使い勝手、プロダクトとしての魅力など格の違いを再認識する。発売から実質5年近いカメラだが使っていて古さは微塵も感じない。ということでX100Vは見送り、Q-Pを今まで以上に愛していこうと思った次第。我ながら大人になったものだ。笑

LEICA Q-P 35mm crop

LEICA Q-P 35mm crop

幸運で幸福な出会い

1月7日からシアタークリエで始まった「シャボン玉とんだ宇宙までとんだ」も福岡公演を終えて最後の地、大阪公演で大千穐楽を迎える。チケット入手難の中、運よく2回、13日と東京千穐楽!をクリエで観劇。最後の地、大阪でも観たい衝動にかられ、昨日大阪へ向かった。実は大阪のチケットは一回目の観劇の後に手配してあったがよもや東京千穐楽を見られるとは思っていなかったので大阪行きは直前まで迷っていた。だがSNSの評判は日に日にうなぎ登りで行かずには居られなくなってしまった。

大阪の新歌舞伎座。10周年ということでまだまだ綺麗な劇場だったが手に入れていたチケットは注釈付きS席?意味が良く分からないまま席へ着き、開演して意味が分かった。ステージ上手側の約1/4がほぼ見えない。ただ、席自体はとてもリラックスできる席だったので苦笑いしつつ、今まで何度も観たシャボン玉だったのでそこは脳内で演技を想像しつつ会場の雰囲気を楽しむことにした。

観客の様子や劇場の空気感を感じつつ、純粋に観劇とはちょっと違った感情が湧いていた。奇しくも32年前の初演を観て以来、今まで当たり前のように音楽座ナンバーを観続けてきた。このシャボン玉もレパートリーのひとつだった。だが今回東宝が再演し、改めてこのシャボン玉がとても特別な作品だったのだと。そんな感情に浸りつつ、見えないステージを想像しながら歌うまの俳優陣の歌とメロディに酔いしれていた。

今回のシャボン玉。主役級の俳優ばかりなのでそれぞれの俳優推しのファン、宝塚ファン、現在の音楽座ファン、自分のような昔からの音楽座ファン、そして初めて観る老若男女。さらに演じる俳優陣も全員がこの作品を宝物と思っている、というあまり聞いたことがないステージ。観劇した人が爆笑と号泣の繰り返しで感情が揺さぶられまくって最後は心の底から感動した気持ちをSNSに披露しているのを見るにつけ、自分はどれほど凄い作品と出会っていたのかを改めて知る機会となった。

作品と共にこれも今やレジェンドと呼ばれる土居裕子さんという稀有の才能を持った国宝級のミュージカル女優。今回初めて知った方も居てもっと早く知りたかったという感想も多く、土居裕子さんとの出会いも実は自分の人生をどれほど豊かにしてくれていたか。帰りののぞみの車中、自分はなんと幸運だったのかと幸福感を噛みしめていた。本日の大千穐楽、ここまで演じてきた俳優陣の方々が事故無く無事に終えられることを祈っている。

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6

初体験?

今年の初めに相方殿と築地場外市場へ初めて行った。夫婦揃って東京生まれのはずだがなんと築地の場外市場は初体験!元々は大の寿司好きの相方殿に前々から絶対行ってみたい!と懇願されていた為、二人そろって初の築地へ。

市場が豊洲へ移って場外の店だけが残り、狭い路地に軒先がひしめき合っていてまさにカオス状態。たまたま仕事初めの日だった為、予想よりは混んではいなかったがそれでも前日に本マグロを1億9000万で競り落とした注目のすしざんまいは長蛇の列!

初の場外で前評判を色々と探ってはきたが、実際どれも美味しそうに見えるサンプルや写真は本当はどこが良いのかさっぱり?とりあえず、すしざんまいは外して念願の海鮮丼を二人で頬張った。やはりネタは良いのでなかなかの旨さ。それでも何度か通わなければ本当に旨いお店は分からないかな?

写真的にこの手の光景がお好きな方にはフォトジェニックな場所でここだけ大正~昭和?が残っていてなんとも懐かしい光景。だが、ここもいつまで残っているのだろう。

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LEICA Q-P

LEICA Q-P

写真は人柄

昨年に続き、昨夜はライカのお仲間たちと神楽坂で本年最初で最後の忘年会。また、これも昨年同様に11月に渋谷ルデコで行った写真展に行けなったので友人の作品を拝見する為に「余白」へ。

彼の作品は京都・伊根の夜の舟屋地区を撮った作品。旅で訪れた伊根に魅かれて海と陸と舟屋を僅かな夜の光の中、静かにすくい取った作品たちが印象的。誠実な人柄がよく出た作品ばかりでそこはかとなく染み入る。

彼とはEPSON R-D1のお仲間が出来た頃からの付き合いなのでもう10年以上になる。ずいぶん長い付き合いになった。彼の作品は初期の頃に比べて年齢を重ねるごとに印象的になってきている。写真には人柄が出ると言われるがまさしく彼の作品からはそれが滲み出てきている。

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LEICA Q-P

LEICA Q-P