NANOHANA+SAKURA

お気に入りのウォーキングコースは荒川堤防でサイクリングロードにもなっている。ほぼ直線のノンストップコースで往復6Kmを四季の移り変わりを楽しみながら歩いている。

ウォーキングコースの両側が菜の花で全面黄色に染まるこの時期はこころも浮き立つ。例年では桜が満開の頃はもう散ってしまう菜の花だが今年はまだまだ美しさが残っている。

今日はライカオールドレンズのキング。80年前のレンズでこれもクセが強く、じゃじゃ馬レンズだ。手に入れてからもう10年以上の付き合いになった。これも唯一無二のパートナーだ。

最近は動画を撮る機会が多くなり、フレームレートやらフィルタやら設定やら頭を使い、楽しいのだがヒジョーに疲れる。対してオールドレンズとのお散歩写真はお気楽でリフレッシュできる。

LEICA M10-P / Thambar 90mm f2.2 / Visoflex Type020

SAKURA

この時期、桜が咲き、それを愛でることがどれほど幸せなことなのか。世界情勢、特にウクライナの人々を想うと平和で居られることが本当にありがたい。

自宅周りの桜が満開。久しぶりにライカでオールドレンズ。ビゾフレックスを使ってやっとピントが合わせられる不便さ。それでも写真はライカがいい。

最近は超優秀で眼も覚めるような写りのRFレンズばかり使っていてのこのレンズは落差があり過ぎて思わず笑ってしまう。相変わらずクセが強い90年前のレンズだが唯一無二の存在だ。

LEICA M-10P / Hektor 73mm f1.9 / Visoflex Type020

NOKTON 21mm F1.4 ASPH.

ここ数年、ライカ用のレンズの購入は全く無かった。ライカレンズは随分長く使用してきて現在は5本のみ手元に残り、それで必要十分、新たなレンズには全く食指が動かなかった。だが、ライカ用ではなくムービー用にMマウントレンズを手にするとは思わなかった。

このNOKTON 21mm F1.4 ASPH.はEOS R6で夜間のジンバル撮影用に購入した。21mmの程よい広角域、f1.4の明るさ、Mマウントレンズの軽さ、ジンバルではマニュアルフォーカスがデフォルトなのでこのレンズはまさに動画用としてはうってつけのレンズ。昨年のクリスマスイブにアップしたムービーでもこのNOKTON 21mmを一部使用した。

動画用に購入したNOKTONだったがEOS RF用にはVMマウントしか選択肢が無かったことが幸いした。動画目的だったがそのままM10-Pでも使えるのは二度美味しいではないか!M10-Pに装着するとドデカくてドヤ顔でほぼノクチに近い押しの強さ。21mmは今まで数多く使用してきたがこれだけ巨大で明るいレンズは初体験。

いざ撮影してみると21mm f1.4は未体験の世界だった。同スペックでライカではSUMMILUX-M 21mmf1.4がある。高価過ぎて恐れ多くて眼中になかった。同じスペックでもSUMMILUXの最短は0.7mでNOKTONは0.5m!f1.4で20cmの差は思いのほか大きい。

21mmでまだ新たな世界があったことにちょっと興奮している。SUMMILUXはライカが世に問うだけあって超優等生な写り。NOKTONは開放での周辺の落ち方や写りにクセがあってちょっとオールドっぽい写りでこちらの方が味がある。NOKTON独自の世界観はなかなか魅力的だ。

LEICA M10-P / NOKTON 21mm f1.4 ASPH. / Visoflex Typ 020

LEICA M11とご先祖たち

先週の1月13日、LEICA M11が発表になった。各開発担当がそれぞれ解説を繋ぐプロモーションムービーで力が入っていた。M11で5世代目のM型デジタルになる。だが今回はあまりワクワク感はなかった。理由は今のM10-Pで十分満足していることと、あまりにも高価になってしまって現実的には今の自分には手が届かない存在になってしまったゆえ。ところでM型デジタルは今まで4世代使用してきたがふと振り返ってみた。

LEICA初のデジタルレンジファインダーカメラM8の発売は2006年12月。このあたりの事は過去ブログで書かれていた。ほとんど忘れていたが読み返してみて例の赤外線問題はありつつもM型初のデジタルカメラに興奮していたようだ。仕事でも使う予定だったのでブラックとシルバークロームの2台を同時にオーダーしていた。今思うと我ながら元気でヤンチャだった。

M8のマイナーチェンジ版のM8.2はM8のリリースから約2年後の2008年9月に発表され、M8からブラックとシルバークローム共にチェンジした。自分の過去ブログにあまり出てこない理由はおそらくM9の噂が出ていた頃で失敗作?のM8シリーズの出番が少なくなっていたのかもしれない。ただ、サイドブログのこちらでチラホラ書かれているので嫌っていたわけではないらしい。

そしてM9。2009年9月に発表された。これは今でもはっきり記憶している。9にちなんで9月9日にセンセーショナルに発表された。ライカとしてようやくフルサイズセンサーを積んだM型ライカのデジタルカメラが生まれた時の興奮は今でも覚えている。発売日の前日の25日は自分の誕生日でショップの好意で一日フライングで手にしたM9は一生忘れられないモノになった。これも過去ブログで書いている。

M9は自分のM型デジタル人生で一番長く使用したモデルで後にもう一台追加して2台体制になった。そのうちの一台をM9-Pにアップグレードして最後はM-Pと併用してトータル10年以上使用した。M9-Pについては右のTAG CLOUD「LEICA M9-P」に色々と書いている。

次にM-P。このM-Pは2013年に発表されたLEICA M(Type240)のプロフェッショナルモデルで1年後の2014年にリリースされた。この頃からM型デジタルは通常モデルではなく、専らプロフェッショナルモデルのPを好むようになった。やはりトッププレート上のLeicaの筆記体文字は何物にも代え難い。M-Pの事は右のTAG CLOUD「LEICA M-P」に色々と書いている。

そしてM10-P。スタンダードモデルのM10から遅れること約1年。2018年8月の発売日に満を持して手にした。M8から数えて12年、紆余曲折はあったがようやく真のM型デジタルカメラが完成した。ボディサイズはもとより、囁くようなシャッター音はあの伝説のM3の再来と呼べるモデルでこのM10-Pでライカは上がりと思えるようになった。振り返ると恐ろしいほどの投資をしてきてしまった。

M型ライカはフィルム時代からデジタル時代になってもボディデザインがM3以来、ほとんど変わらない。そして1920年~1930年代のバルナックライカ時代のLマウントから1954年のM3以降のMマウントのレンズがほぼ全て使える。こんなシステムはライカ以外存在しない。改めてライカに出会えたことはシアワセなことと思う。

M11はM10ベースの進化版でデジタルカメラとしてM10を超えて素晴らしいモデルとなっていることは想像できる。だが自分のフィーリング的にはM10-PでM型デジタルは完成したと感じているのでM11にはすぐには行かないと思う。ただし、M11-Pが出て自分の琴線に触れるようなモデルだったなら、思い切って人生最後のライカとするかもしれない。