写真は人柄

昨年に続き、昨夜はライカのお仲間たちと神楽坂で本年最初で最後の忘年会。また、これも昨年同様に11月に渋谷ルデコで行った写真展に行けなったので友人の作品を拝見する為に「余白」へ。

彼の作品は京都・伊根の夜の舟屋地区を撮った作品。旅で訪れた伊根に魅かれて海と陸と舟屋を僅かな夜の光の中、静かにすくい取った作品たちが印象的。誠実な人柄がよく出た作品ばかりでそこはかとなく染み入る。

彼とはEPSON R-D1のお仲間が出来た頃からの付き合いなのでもう10年以上になる。ずいぶん長い付き合いになった。彼の作品は初期の頃に比べて年齢を重ねるごとに印象的になってきている。写真には人柄が出ると言われるがまさしく彼の作品からはそれが滲み出てきている。

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LEICA Q-P

LEICA Q-P

Test From Ipad

このウェブサイトはSquarespaceというサービスを利用している。しばらくお休みしていたウェブサイトを一昨年の6月に再スタートした折、様々なWEBサービスがある中からデザイン性が優れていることと国内ではまだ利用者が少ないという理由でSquarespaceを選んだ。

また、ブログについては再開した時から写真と文章を満足いく形でアップするにはPCからがベストと考えていた。だが、先月新型のiPad Airを購入したことをきっかけにSquarespaceのiPad専用アプリからのアップもトライしてみようという気になり、遅まきながら撮影した画像を文章と共に速やかにアップすることをテストしてみた。

写真はM10-PからLeicafotos経由でjpg保存、iPad用のPhotoshop Lightroomで補正、フリーアプリでリサイズ後にアップした。今更感はあるが今後の出張時や旅行時などに使えそうな感じ。今やiPhoneやiPadでもRAW現像が可能な時代、PCレスでいつどこからでも高画質な画像をアップできる。この手の進化のスピードについていくのも正直楽ではないがひとつ学べたと前向きに捉えよう。

今日は雲の形とコントラスト、空の青さが印象的な日だった。

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6

機材なんてなんでもいい?

「機材なんてなんでもいい」「写真の良し悪しは機材じゃない」

とかくよく聞く言葉だ。果たしてそうだろうか?写真は機材があって初めて成立する世界だ。様々なカメラやレンズがあるからこそ人それぞれの感じ方と表現が存在する。この手の発言には自分の写真は機材に左右されるようなケチな写真ではないという傲慢さが潜んでいるとしか思えない。

写真とは被写体があってこそ、機材があってこその世界だ。決定的瞬間の作品を自分がモノにしたという態度の写真家が居るがそれは大きな勘違いだ。写真とはいくら自分に能力があっても機材や被写体、そしてそこに立ち合わせてもらった運がある。そういう自分以外のコトやモノに対する敬意と感謝の気持ちが無ければ作品などと呼ぶのはおこがましい。

自分のブログは機材名を明記している。R-D1から始めたブログ当初から機材名を明記するようにしている。人によっては何の目的で機材名を明記するのか?自慢して何になるのか?写真の本質とは全く関係のないことだ。とバッサリ切り捨てて、自分はそんなことに関係なく作品を残しているという態度の御仁もいる。それは自分には出来ない。機材に申し訳ない。

このブログで機材名を明記しているのは機材自慢でも機材情報の提供のためでもない。自分自身の機材に対する愛情と感謝の気持ちからだ。仕事を通じて機材にも魂は宿ると感じている。そうして接しなければ良い瞬間には出会えないと信じている。機材に拘ったからと言って必ずしも名作が生まれる訳ではないが少なくとも優れたフォトグラファーたちはみな機材にも特別な拘りとリスペクトがあったはずだ。

撮らせて頂いている機材に愛情を持たずに何が作品か。

LEICA M-P / Thambar 90mm f2.2 @Kakunodate20170424

LEICA M-P / Thambar 90mm f2.2 @Kakunodate20170424

3200 kelvin magic

室内撮影がフィルムで行われていた時代。タングステンフィルムは魔法のカプセルだった。

デイライトフィルムでは赤被りが酷いタングステンライトの照明下でも適正な補正がなされ、空間系カメラマンにとっては無くてはならないフィルムだった。翻ってデジタル時代、ホワイトバランスというお作法が当たり前になり、フイルム時代の不便さは過去のモノとなった。

皮肉なことにその時代に身についた体験が今では自由なデジタル表現に繋がることになろうとは・・夕暮れ時の日常の光景をもその時々の自分が感じたままの色彩で写し撮ることができる時代。これからも表現のための技術は進化し、自由なイメージはさらなる広がりを見せるのだろう。

表現の進化はヒトが生きている限り止まる事はないと思う。

LEICA M10-P / Thambar 90mm f2.2

LEICA M10-P / Thambar 90mm f2.2