ライカ近況雑感

ライカからまた復刻版がリリースされる。THAMBAR、SUMMARONに続く第三弾だ。今回はライカレンズの中でもレア度は1・2を争うNOCTILUX-M 50mm f1.2 ASPH.!オリジナルは1966年発売の初代非球面f1.2で生産本数は2000本にも満たない為に現在ではとんでもなく高価になってしまっている。ちなみに個人的には同じノクチでも第二世代のf1.0のE58タイプがノクチファミリーの中で一番魅惑的な写りをすると感じている。

今回の復刻版は通常モデルのブラックと世界限定100本!のシルバーでシルバーは普通のユーザーでは手が届かないレアモデルになりそうだ。ライカレンズの珍しいモデルの場合、まずはライカジャパンの優良顧客に声がかかって優先的にデリバリーされることが多々ある。日本に入ってくるのはおそらく10本か多くても20本程度かもしれないのでかなりのレア玉になりそうだ。価格は約200万!でこれも市場ではリリース直後から手が届かないほど高騰するのだろう。

限定モデルは「SUMMARON-M 28mm f5.6」「SUMMICRON-M 35mm f2.0 ASPH.」「SUMMILUX-M 50mm f1.4 ASPH.」のいずれも世界限定500本のブラッククロームモデルを所有している。以前よりブラッククロームとレッドスケールに目が無かったので迷わず購入したものだ。その中では「SUMMARON-M 28mmf5.6」が復刻版にあたる。今回の復刻版はブラックの国内価格が約100万!となりそうなのでさすがにおいそれとは手は出ないがブラッククロームモデルが出たら血迷ってしまうかもしれない。

それからつい先日、M10系のファームアップで不可思議な機能が追加された。その名は「ライカ・パースペクティブ・コントロール」と呼ばれるものでライカ曰く、カメラの傾きを検知してコンピュテーショナルイメージング処理を行い、建築写真などに現れるパースの歪みを自動補正するという機能。だそうだ。自分のお仕事的にはドストライクな機能なのだがM型ライカで使う気にはなれない。

自分は普段は仕事でEOS-5DsとTS-E17mm f4LやTS-E 24mm f3.5Lのいわゆるシフトレンズで光学的に歪みを補正して撮影している。実はデジタル的に補正を入れると画質に影響を及ぼすこともある。ゆえにデジタル補正は使用しないことにしている。今回のファームアップ、そういう要望があったのだろうか?M型ライカで何を想定しているのか理解に苦しむ。

百歩譲ってSL系ならばまだ良しと思えるのだが・・・コロナ禍で国内メーカーが苦しんでいる中、超高額な復刻版の発売や理解不能なファームアップなどライカは我が道を往くかの如くで相変わらずユニークなメーカーだ。

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6