ハッセルブラッド初の超広角ズームレンズ。XCD 4/21、XCD 2.5/25V、XCD 4/28P、XCD 2.5/38Vの四本分をカバーするズームレンズ。明るさは3.2~4.5なので明るさもほぼ同等。重さは約800g超で最新のXCDレンズの中では重い方だ。長さもXCD 2.5/25Vより1cmほど長いが鏡胴が2.5Vシリーズより若干太いので持った時のバランスはとても良い。
当初はX2Dで使うつもりだったがこのセットだとかなり重く手の負担が大きい。試しに907X50Cに付けたらあら不思議。重さは150g差なのだが持った時のバランスが最高。907Xの場合はコントロールグリップ必須だがこれがとても良い。実はコントロールグリップ付きの907Xの操作感はX1D2やX2Dよりも良い。デメリットはファインダーがないだけだがワイドレンズの場合、ウエストレベルスタイルの907Xは自然で撮りやすい。
自分のプライベートフィールドでの撮影スタイルとしてはX2DにXCD 2.5/90V、907X50CにはXCD 3.2-4.5/20-35Eが理想的なセットかもしれない。90VはX2DのAFと手振れ補正、美しいファインダーがありがたい。20-35Eはワイドズームなので907Xのウェストレベルのスタイルがフィットしている。デメリットは日中晴天でのモニターが見難いことくらい。
20-35Eの写りだがこのレンズも流行りのプロファイル補正が前提の現代的レンズ。かつてのビオゴンやホロゴンなどの純粋に光学系での性能追求型の広角レンズたちが懐かしくもあるが今は様々な理由で仕方のないことなのかもしれない。それよりも相変わらずハッセル純正の現像ソフトPhocusが非常に使い難く困っている。いい加減大人の事情は他に置いてユーザーオリエンテッドの視点でCapture Oneがハッセルに対応して欲しいものだ。