ワクワク感

しばらく忙しくしていてブログには向かえなかった。何度も書いていることだがこの歳でオファーが頂けることはありがたいことだ。周りに求められているうちは生きていく資格がある。その上、仕事とプライベートで好きな写真とカメラに触れ続けられることはシアワセなことだ。

自分がカメラやレンズに対してココロが動く瞬間はこの道具ならどんな世界が広がるのだろうか?どんなシーンと出会えるのだろうか?あんな時にはこのカメラで。こんな時にはこのレンズで。脳内でどんどんイメージが膨らんでワクワクが止まらなくなる。

ライカのPはプロフェッショナルのP。M9-PもM-PもM10-Pもプロフェッショナルが求める世界に対するライカの答えだ。今回、QにもPが加わった。今までのPとは一線を画すマットブラックのステルス仕上げ。チタングレーと同仕様のレッドスケール。従来のQのシャッター周りも一新され、MやCLと同じ形状でフィーリングも格段に良くなった。

相変わらずライカは魅力的なプロダクトを生む事に長けている。画質やカメラ本体は今までのQと変わらない。ライカ商法にまんまとハメられていることも分かっている。だがいつも持ち歩き、傍らにあるプロダクトはそのデザインでワクワク感が変わる。生きている限り死ぬまでワクワクしていたい。ワクワクのない人生などつまらないものだ。

LEICA Q-P

LEICA Q-P

モノサシ

写真の良し悪しは自分では計り知れない場合がある。

自分が良いと思わなかった写真が他人様からは思わぬ評価を受けたりする。

どれも撮影時にはココロは動くのだけれど自分のモノサシなどタカが知れている。

真っ先にボツにした何の脈絡もない3点。やっぱりう~んかも。

ヘクトールは光の捉え方の良し悪しがストレートに出る。

順光、逆光、サイド光、点光源の有無など、どのシーンも予測が付かない。

このレンズも使い手にとってある意味モノサシである。

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LEICA M10-P / Hektor 73mm f1.9

LEICA M10-P / Hektor 73mm f1.9

ヘクトールで伊佐沼

出張予定が急遽延期になり、お天気も良かったので最寄の伊佐沼へ久しぶりにお散歩。このレンズはM10-Pとは初の組み合わせ。やはりオールドレンズとの組み合わせは予想を超える心地良さ。現行レンズの出番が減ってしまいそうで嬉しい悩み。というかやはり自分はかなりのライカオールドレンズ派。クセがなければライカじゃない!という感覚が染み込んでいる。

自分のヘクトールはブラック&ニッケルタイプでピントリングの真鍮地金がほどよく出ていて良い感じ。他の部分は使われてはいるがそこまで使いこまれた形跡は無いので正しい使われ方をしてきた証拠。これは実はライカオールドレンズで写りの良いレンズかどうかを見極めるひとつのポイント、レアなレンズで全ての部分が綺麗過ぎるレンズなどは写り自体に問題を抱えている事が多い。あまり使われずに中古市場を彷徨って様々な人の手に渡っているだけ、ゆえに綺麗。

ところが程よい真鍮地金は見た目は悪くはないが触っていると真鍮の匂いが手に付く。あまりに匂いが強いので黒のパーマセルを巻いた。これが意外なことにM10-Pのブラッククロームと良く合っている。予想外の格好良さとパーマセルのソフトな感触にシャッターも心地よく押せて撮影枚数も思いのほか進んだ。瓢箪から独楽だが最近はこういう事がなぜか多い。

LEICA M10-P / Hektor 73mm f1.9

LEICA M10-P / Hektor 73mm f1.9

morning haze

第一世代Summilux 35mm。

開放描写は薄いヴェールがかかり、世の中が動き出す前、早朝の空気感と良く合う。

中心部は繊細で線が細く心地よいシャープさ。

周辺部は光の量が落ちてヒトの視覚と良くマッチングしている。

写り過ぎない曖昧さは現代のレンズには無い。次の世代へ継承すべき貴重な財産。

ライカレンズの中でも一番長い付き合いになった。

LEICA M10-P / SUMMILUX-M 35mm f1.4

LEICA M10-P / SUMMILUX-M 35mm f1.4