ライカでは撮らない世界

先日の相方殿の太鼓撮影でXA20が故障して思うように撮れなかったことは書いた。相方殿には悪いがもし仕事だったら取り返しがつかないところだった。修理も考えたがすでに5年前のビデオカメラで液晶モニタは屋外ではほとんど見えず、今時4Kも無く、今後のことを考えたらもう潮時かと。仕事でも長回しはほとんど無くなった状況で果たして専用ビデオは必要なのか?動画についてはiPhoneでも仕事が出来てしまう昨今、今の自分にはもう専用ビデオは要らないなあ。の結論。

以前、SONYのRX10M3というコンパクトデジカメを使っていたことがあった。大きさはコンパクトではないがいわゆるレンズ一体型のネオ一眼と呼ばれる不人気なカメラだ。ただ、突き抜けた特徴のカメラでレンズはツァイスのVario-Sonnar 24-600mm f2.4-4.0という明るい超高倍率ズームと4Kやハイフレームレートのスーパースロー動画が手軽に撮れたり、それが必要な人には唯一無二のカメラだった。1インチというセンサーはスチールはともかく動画は仕事でも十分使えるレベルなことは分かっていた。やはりこれかな?と。

このシリーズ、すでにRX10M3の後継機としてM4が出ていた。しかもAFが今仕事で使っているα7RM3と同等レベルの性能に進化していてショップで体験してその凄さに驚いた。α7RM3はスチールはもちろん動画用のメイン機でもある。そのサブとしても十分だ。仕事でのXA20の後継として、プライベートではRX10M3で体験した600mm f4.0というライカでは撮らない肉眼を超えた世界を再び残してみたい為。という大義名分?もある。(笑)

今日の写真は以前RX10M3で撮ったライカでは撮らない世界・・・川越近辺は鉄塔の街でもある。

RX10M3

RX10M3

早朝の東寺

一昨日、昨日と仕事で京都へ。現場は長岡京のサントリー京都ブルワリー。朝早い現場入りだったので前泊で京都駅近くのホテルへ夜到着。いつも思うのはせっかくこの時期の京都なのに常に仕事優先で桜を愛でながらの散策の時間など夢のまた夢。

しかし、ふと思いつき早朝という手は無いのだろうか?と。調べてみると意外と早朝から開門しているお寺が結構ある。中でも東寺は開門が午前5時!参観は8時半からだが境内ならば自由に散策できる。幸いにもホテルから15分ほどの距離。朝の散歩がてら5時起きで東寺へ向かった。日の出は6時前なのでまだ薄暗かったが着いた頃には空が白み始め、境内にはジョギングする人が数人ほど。

今や昼間の京都のお寺はどこも観光客でごった返している様子で桜の時期ならなおさら。それに比べて参観時間前の東寺の境内は独り占め状態で大正解だった。桜は場所によっては八分咲きのものもあったが、緩いオールドレンズを付けた二台のライカを携えて静かな境内をゆっくりと散策する時間ははなかなか贅沢なものだった。京都にはオールドレンズがフィットしている。

LEICA M-P / SUMMILUX-M 35mm f1.4

LEICA M-P / SUMMILUX-M 35mm f1.4

LEICA M9-P / Hektor 73mm f1.9

LEICA M9-P / Hektor 73mm f1.9

PORTRAIT by Q

先日、新設されたアトラクションの撮影で一年ぶりにツインリンクもてぎに行ってきた。前回はテーマ性を持った迷路的なアトラクションだったが今回はそれにアスレティック的な要素が加わって内容もより充実して撮りどころ満載の施設に出来上がっていた。

撮影立会いはこの施設の企画・デザインを担当したディレクターとデザイナーでどちらも自分が勤めていた会社の後輩に当たる。デザイナーは小柄で可愛らしい女性で前回の迷路も彼女がデザインを担当していて、もてぎと八景島とこれで3施設目になり、かなり手馴れてきた印象。今回の施設もとても楽しく良く考えられた施設で色々な人たちが楽しめる内容になっている。撮影自体は機材を持ちながらアスレティックを実体験するので結構キツい仕事だ。

施設の撮影と同時に今回は出来ればスタッフの撮影もと考え、Qも持参した。Qのポートレイトはレンズの優秀さと顔認識AFの便利さでハマると素晴らしい結果になる。ただし、28mmという広角レンズは相手との距離感や背景などを考慮しないと広角特有の描写になることを改めて実感した。レンズが優秀過ぎて写り過ぎるのが女性にとっては玉に瑕かもしれない。

LEICA Q

LEICA Q

ヨシダナギ女史の撮影法

先日、クレイジージャーニーという番組で女性写真家のヨシダナギさんをゲストに彼女のアフリカ青の民族「トゥアレグ族」との交流と撮影が描かれていた。内容自体は以前にも彼女がアフリカのとある民族を訪ねて撮影をする内容と基本変わらなかったが、あるシーンで目が釘付けになった。

モデルになってくれる数人の男性に太陽を背に逆光で象徴的な位置に立ってもらい、それぞれポーズを付けていざ撮影になった。彼女の機材はニコンの一眼レフ(おそらく標準ズーム付きD810?)を三脚に据えてProfoto A1をオンカメラ用とオフカメラ用2台でライティングし、シャッターを切っていた。

出来上がりの写真を見て唸った。普段はストロボ否定派でどうしても人工的な光になってしまうことが嫌で、またそうならない為にはかなりの準備とそれなりの出費が必要で自分には縁のないことと考えていた。彼女の作品を見る前までは・・・その作品がコチラ。逆光の中、上手く光を回してポージングも完璧、彼らの凛々しい表情とバックの美しい風景と相まってどこか別の惑星?と思えるほど美しい作品になっていた。

不遜な言い方だが他人の作品に滅多に影響を受けることは無いのだが、自分でもこんな作品を撮ってみたい!と衝動に駆られてしまった。聞けば彼女は独学で写真を学び、技術的なことは自分はそれほど詳しい訳ではなく、ただ、こんな風に撮りたい!と思っているだけだそうだ。久しぶりに他人様の作品と撮影法で刺激を頂いた。

LEICA X2

LEICA X2