フリーアナウンサーの小林麻央さんが昨夜亡くなった。長い間、ガンの闘病中だったが残念ながら力尽きてしまった。麻央さんの肉親の悲しみや、ご本人の悔しさは私には想像だにできないし、面識があるわけでもないがひとつだけ思い出すことがある。数年前のあるイベントでまだ結婚前の麻央さんがゲストでいらして挨拶をされたことがあった。私は仕事で麻央さんが挨拶したステージの記録撮影をしていた。
最初の印象はとても清楚で美しい女性という印象だったが、挨拶を聞いて驚き、そして感心したことがあった。彼女独特の美しい声で全く澱みなく、彼女自身の言葉で理路整然とそして嫌味なく、とても美しい日本語で挨拶をされた。挨拶の長さもちょうど良く、終わった時に思わず「素晴らしい!」と心の中で拍手を送ってしまった。
今時のアナウンサーでもよく噛んだり、下品だったり、言葉を発する前に「え~」とか「あの~」とか発したりすることがあるがそういった無駄な言葉も一切なく、品良く本当に美しい日本語の挨拶だった。あの時の麻央さんの聡明さは今でもハッキリと記憶している。そんなことを思い出しながら今日はとても悲しい一日だった。ご冥福を祈りたい。