意外と知られていないが川越には老舗の鰻屋が多い。理由は埼玉には海が無く、大きな川しか無かった為、江戸時代から川魚=鰻がタンパク源として重宝されていたことと、名産品の醤油を使って鰻の蒲焼が多く食されてきたとのこと。その老舗の中でも200年の伝統を誇る「小川菊(おがぎく)」200年に少し足りない「いちのや」その他、ぽんぽこ亭、小川藤(おがとう)などが有名だ。
本当に美味しいものは地元民がどこに行くかで分かる。ずばり地元民はほとんど小川菊とぽんぽこ亭、いちのやは観光客用。小川藤は小川菊から暖簾分けの店とのことだがいまだ未体験。と、偉そうに語っているがぽんぽこ亭といちのやは行ったことがあったが一番人気の小川菊は先日初めて行った次第、それも相方殿が何度も行きたい行きたいと懇願したが故。
何を隠そう私は鰻は蒲焼派ではなく、櫃まぶし派、それも名古屋の名店「あつた蓬莱軒」の大ファン。ここの櫃まぶしを食べたら他の店のものは食べられない!と言っても実はここしか知らない!知らなくてもいつ行っても非常に美味しく、満足感で満たされる。ゆえに他に行く理由が無い。ゆえにここの櫃まぶししか要らない!
そんな自分が相方殿と初めて小川菊に行った。お店は素晴らしくレトロで雰囲気があり、清潔で接客も程よく上品。肝心のお味は少し薄味だがふっくらした鰻は大変美味しかった。これなら人気があるのも頷ける。小江戸の中心地にあっていつも行列が出来ているが時間帯を誤らなければそれほど待たなくても良い。自分たちのような年齢にはちょうど良いお味でまた行きたくなった。