フィルムのポテンシャル

昨日、灯台アーカイブのウェブサイトを開設して様々なご意見を頂いた。その中で気になったのがフィルムのポテンシャル。ご意見の中に「粒状感があって映画っぽくて良い」というコメントがあった。自分は24インチのツインモニターで作業をしている。その環境で最終確認をしているが画質的にはほぼ問題は無かった。

ご覧になったお仲間は写真仲間なので27インチで見たという方が居て同じような環境でご覧になっている方も多いと思う。イラストレーターの相方殿もマックの27インチで見て画質的には全く問題無いようだった。印象としては画質よりもむしろフイルムっぽさに高評価を頂いた。

自分としてはスキャン後の画像にノイズがかなり見られて少々不安に思っていた。それに加えて老眼鏡を使用している眼の衰えは否めず、微細な部分のピントとノイズの見分けが実は自信がない時がある。そこで意外な評価を頂いて改めて見直すと確かに適度な粒状感は大画面でも悪くない印象だ。

デジタルのキレキレの画像に慣れた眼には適度な甘さとノイズは生理的に好ましいのかもしれない。それに加えてフィルムの高いポテンシャルだ。映画の世界でも大昔のフィルムのデジタルリマスター版の画質の素晴らしさと得も言われぬ柔らかさに驚く時がある。今回のスキャンはα7R3の最高画素数4200万画素で取り込んだ。

理論的な裏付けはないが高画素での取り込みに対してフィルムがまだまだイケるぜ!と言っているかのようで改めてフィルムのポテンシャルを見直した次第。昨今のデジタルカメラの超高画素化は人の自然な感覚とはどんどんかけ離れて行っているのかもしれない。そんなことを感じた。

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6