デスクの傍らにはいつもEPSON R-D1xGがある。2年ほど前に生産終了のアナウンスがあり、このカメラだけはぜひ手元に残しておきたいと思い、新品を手に入れた。世界初のレンジファインダーデジタルカメラとして今のM10やM-Pなどのルーツと言えるカメラ。そして自分がこのカメラとの出会いでフォトブログを始めた記念すべきカメラだ。
2004年、エプソンから突然R-D1が発売された。ライカの化粧箱を模したような豪華な箱に納められ、ズッシリと手に伝わる世界初のカメラに興奮した記憶が鮮明に残っている。当時としてはかなりの高額なカメラだった。このカメラを手に入れてフォトブログを始め、それがきっかけで多くの友人と出会い、今の自分のデジタルライカに繋がっている。
R-D1発売から2年後にM8が世に出た、その3年後にM9が出てその後のMを挟んで今のM10に繋がっている。今のライカのレンジファインダーデジタルカメラはR-D1が無ければ生まれなかったと言っても過言ではない。結局エプソンはR-D1のマイナーチェンジ版R-D1s、R-D1xを世に送り出したがこの1機種だけで終わってしまった。残念だ。
だが、ライカレンズの世界に与えた影響は計り知れない。これをきっかけに価値を下げつつあったM・Lマウントレンズたちが蘇り、その後のミラーレスの進化によるレンズの高騰ぶりは周知のこと。開発者の方々ともよくお会いして様々なことを語り合い、友人たちともたくさんの貴重な時間を共有できた。今の自分の礎となったR-D1はかけがえのないカメラだ。
今なおユニークな軍艦部のアナログ感や操作フィール、おそらくもう生まれることの無い等倍ファインダー、どちらかと言えば無骨な姿。M型に対し、あたかもバルナックライカのような存在でデスクの傍らに佇んでいる。ここでこれ以上熱く語っても今更感があるので詳しくはヨドバシのこちらの記事を。熱い思いでR-D1の魅力が十二分に伝わる記事である。