LEICA Q3 MOVIE

LEICA Q3で一番注目していたのが動画性能。Summilux 28mmが写し出す写真の素晴らしさは初代Qから分かっていたがプロ仕様とも言えるQ3の動画性能が明るい銘玉と相まってどんな世界を見せてくれるのか?そこに興味があった。

梅雨の合間にいつも通っている公園にQ3とDJI RS3 miniを携えて向かった。今回Q3は新たに4K60Pと8K30Pが加わり、他にもシネマ8K、シネマ4K、ProResも加わり、ほぼ仕事でも使える動画性能となった。

Q3独自のクロップ機能で28mm、35mm、50mm、75mm、90mmが動画で撮影可能となり、クロップはされるが8Kを使えば実質4K、悪くてもFHDレベルの画質で撮れるはず。さらにマクロ機能があれば様々なシーンがコンパクトなQ3一台で撮れるという理想的な動画機になると予想していた。

実際の現場で使った印象は28mm、35mm、50mmまでは全く問題無く撮ることが出来た。ただ、75mm、90mm、それにマクロを加えると手振れ補正はあるがジンバルのみではかなりデリケートな撮影になった。

三脚を使用すれば問題ないがQ3のマクロ撮影はよくある中望遠レンズである程度ディスタンスが取れる撮影ではなく、カメラ自体が被写体にかなり寄った撮影になり、条件的にこれがなかなか難しいと感じた。

動画形式は全て試したがシネマ8K、シネマ4K、ProResなど所謂MOV形式はビットレートが高く、撮るには撮れるが戻ってPCに対峙した時にほぼ動かない!という状況に。今の自分のPC環境ではMP4形式の8K、4Kが現実的でそれでも十分な画質と感じた。

F1.7のボケを生かしたQ3ならではの動画は期待通りだった。全て開放で撮っても全く破綻のない美しい映像が得られる。また、Q3のFilm Mode、今回はWBを太陽光に固定してNatural一択で撮影したが編集段階でのカラコレを一切しなかった。それだけQ3が持つカラーポテンシャルが高いと感じた。

基本スチールの人間の動画インプレなので詳細はその筋の専門家に譲るとしても写真家が撮る動画性能としては文句ない。今回はカメラ自体に慣れていないこともあって納得のいかないカットも多々あるがQ3一台で撮った梅雨の晴れ間のひととき、拙いショートムービーだがご笑覧あれ。

閲覧パスワードはJLMV

LEICA Q3 / Film Mode : Natural / 8K30P、4K60P、FHD Slow Motion / 28mm、35mm、50mm、75mm、90mm、MACRO Mode / DJI RS3 mini

8年の進化

巷の噂では現時点で一年半の入荷待ち?!のLEICA Q3。今回のスペック・パフォーマンスは人気が必ず沸騰する予感がして行きつけの老舗ショップに一番予約。運よく発売日に入手できた。Qシリーズは初代QとQ-Pを使用してQ2はパス。Q3は初代誕生から8年を経てのモデルだが8年という歳月はデジタルカメラにとっては想像を遥かに超える進化をもたらしていた。

カメラデザインはライカらしく不変。Q、Q2、Q3は一見して区別がつかない。中身の細かいことは省くがセンサーは初代の2400万画素から6000万画素へ。動画は初代のボタンを押すだけのフルオートから静止画・動画の切替えでマニュアルでの4K撮影はもちろん8Kまで内部記録できるようになった。動画のスペックはほぼプロ仕様と言っても過言ではない。

今回Q3に特に魅力を感じたのはこのプロ仕様並みの動画機能だ。新たにティルト液晶が搭載されてQ2譲りの手振れ補正とライカ独自のクロップ機能で4K、8Kを上手く使い分ければ引きの絵から寄りの絵までQ3一台で完結できる。写真に関しては初代からオーバースペックだったSUMMILUX 28mm f1.7と6000万画素の組み合わせは文句があろうはずがない。

さらにこのレンズ、開放から趙がつくほどの描写力で全く破綻が無い。動画でこそ生きるレンズだと確信した。梅雨の雨が続き、本格的な動画撮影は先になりそうだが先日、久しぶりに訪れた自由学園明日館、新たに用意されたLeica Looks Classicのテイストはこの場所の世界観と相まってQ3のスチールデビューにはちょうど良い場所となった。

LEICA Q3 / Leica Looks Classic

R3で川越散策

久しぶりにレンズ1本で散策。85mmはちょっと遠目で見たシーンを切り取るには丁度良い。お気に入りのこの85mmDSレンズの事は改めて書きたいが今回持ち出したのはEOS R3。写真も動画も同時に撮りたい時には今はR3がベスト。R3は今現在、キヤノンミラーレス機のラインナップの中でフラッグシップ格で噂のR1が出るまではキヤノンミラーレス技術のトップオブトップのカメラ。

普段、街中に持ち出すカメラとしてこの手のカメラはあまり相応しくないというのが持論だった。だがフラッグシップ機の超高性能さは街中でのスナップでの一瞬を切り取るにはこれ以上のカメラはないのではないか?スピードと確実性を求められる報道やスポーツで常用されるのはこの辺の理由からで今更ながら認識を改めさせられた。

実はR3は思いの外軽く小さい。独特の形状とグリップの良さと相まって軽くコンパクトに感じる。デザインもかつての戦闘的な?フラッグシップ一眼レフ機よりは優しく緩やかなボディラインで以前の様な威圧感は弱まっている。しかもローリングシャッター現象が皆無で静かで切れの良い電子シャッターと見つめたところに瞬時にピントが合うR3独自の視線入力AFの組み合わせは街中でのスナップ撮影では衝撃的に使いやすかった。

個人的には今まで街中でのスナップは存在が控えめなライカなどのコンパクトカメラだったが年齢的な衰えから来るピントその他の不安要素でライカとは決別し、仕事用として手に入れたR3を使ってみたらそのパフォーマンスに圧倒された。写真・動画の日常使いとしてR3を使っていくのも悪くない。何よりR3はカメラとして使っていて心地よい。ここが一番大事かも。

EOS R3 / RF85mm F1.2L USM DS

H&Y FILTERS

世の中にはまだまだ知らない事の方が多い。写真人生も半世紀を過ぎ、写真やカメラ、撮影技術についてはそこそこ経験してきて知らないことなどそう多くはない、と思い上がっていたがカメラの進化、とりわけデジタルカメラの進化はカメラを取り巻く道具、いわゆるアクセサリー類の進化をも加速させていた。

今までフィルター類はあまり使ってこなかったこともあってフィルターの進化がここまで進んでいたのか!と驚愕している。たまたまある写真家のYouTubeを拝見していてフィルターワークについて詳しく解説していた。詳細は省くがモニタ画像を確認しながら撮影できるデジタルカメラはフィルター効果を確認しながら撮影できる。この当たり前の事実がフィルターの概念を変えていた。

フィルム時代の経験が良くも悪くも基礎になっている自分。考えてみればフィルム時代は撮ってみなければ分からなかったフィルターの効果をリアルタイムで確認しながら撮影できる。中でもPLフィルターやグラデーションの角型NDフィルターは位置をずらしながら画像のどの位置で適切な効果を得られるかを確認しつつ、試行錯誤しながらほぼ望んだ通りの結果が得られる。

以前、お気に入りの公園「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」の星空的な写真を撮りたいと書いたが、色々な星空写真家やタイムラプス写真家、風景写真家などのYouTubeを徘徊してこのH&Y FILTERに出会った。自分の場合、ライトアップされた公園のシーンと星空の軌跡を同時に撮り、それを写真とタイムラプス動画で残したいと考えていた。

その為のカメラの設定、撮影方法、フィルターの選定と使い方、そして星空についての基礎知識と軌跡の為の専用ソフトと、ここ数日、YouTubeで日夜学んでいた。まあここでもYouTubeなのだが・・・改めて思うがYouTubeは本当に良き先生の宝庫だ。先日自宅ベランダから撮った習作。あくまで練習だがかなり手応えを感じた次第。

HASSELBLAD 907X 50C / XCD 4/21 / H&Y Filter Holder MarkⅡ/ 100mm K-Series Drop in Night Filter / 100 x 150mm K-Series Balancer GND 1.2 / Sirius Comp 64