M10雑感

先日、ライカ銀座へ行った折、初めてまともにM10に触った。姿形だけはウィンドウ越しに眺めていたが実物を手にしてシャッターを切ったのは初めてだった。第一印象は、薄い、意外と重い、巻き上げレバーのないM6のよう、だった。で、ピントを合わせてシャッターを切ってみた。ファインダーは進化しているように感じたがM9やM-Pと比べてさほどの差は感じなかった。

意外だったのはシャッター音の甲高さ。M8、M9、M-Pと使ってきてシャッター音に関してはよりM型らしく静かに篭る感じに少しづつ進化してきたが、M10になってM8系に戻っている気がした。ボディの材質と薄さが影響していると思われるが、正直M-Pのシャッター音の方が静かで品があると感じた。M型にとってシャッター音はやはり大事で気になるところだ。ただ、これだけは本当に個人差がある。M10の音が良いと思う人は意外と多いと銀座のスタッフも言っていた。これは意外だった。

デジタルカメラの宿命だが液晶モニタやレスポンスなどは確実に進化していた。高感度の画質なども当然進化しているのだろう。ただ、デジタルカメラとしてもうかなりの到達点に来ている印象は強かった。これはライカだけでなく国内のメーカーにも言えることだ。逆にM型としてはM10がほぼ完成形とも言えるわけでこのモデルは意外と息が長いモデルになるのかもしれない。いずれにしても出るかどうかは全く不明だがM10-P?待ちは変わらない。もしかしてブラックペイントになるとシャッター音も変わるのかも?

LEICA Q

LEICA Q

M9-Pセンサーチェック

昨日は久しぶりにライカ銀座へ。かねてよりインフォメーションがあったM9のセンサー無償交換サービスが8月15日までで終了する為だ。昨年2月にM9-Pへアップグレードした折、当然センサーもチェック済みでその時は異常はなかった。約1年半が過ぎ、それほど激しい使用ではないので自分のM9-Pには腐食は無いのではないか?と思っていたがかなり多くのコーティングの腐食が見つかった。使用状況に関わらず腐食は出る場合があるそうだ。期限ギリギリで腐食が見つかり運が良かったと思うべきか?

いずれにしてもセンサー交換となったが予想通りかなりの数のM9のセンサー交換があるらしく、センサー入荷は来年の2月!の予定。ただ、自分のM9-Pは旧いレンズ専用でしかもほとんど開放使用の為に交換まで続けて使用することに。このM9-PはM9として2009年9月25日に入手した。公式発売日は26日だったが1日前のフライング入手だった。実は9月25日が自分の誕生日だったのでよく覚えている。その後、昨年2月にM9-Pへアップグレードしてそろそろ丸8年!デジタルカメラとしてはずいぶんご長寿で長い付き合いになった。

かなりお得な現行M-PやMMへの買い替えサービスも薦められたが、8年も手元にあると当然愛着もあってたまたま誕生日に手元へ来た巡り合わせもあり、愛おしくて仕方ない。しかもM10にもない採光窓があるデザインとCCDの絵はこれからも生まれそうもないので一生付き合いたいのが本音だ。

LEICA M9-P / Hektor 73mm f1.9

LEICA M9-P / Hektor 73mm f1.9

THAMBAR 90MM F2.2

タンバールと出会ってもう10年ほどになる。

ライカレンズの中では唯一のソフトフォーカスレンズで独自の世界観を持ち、ライカに精通してくると気になる玉として有名だ。今でも玉自体は見かけるがヘクトール73と同じで程度の良い綺麗な玉はもう無くなりつつある。このレンズはソフトフォーカスとして有名だが同時に驚くほどシャープで繊細な解像力を秘めていることはあまり知られていない。

お得意の光を滲ませたヴェールに包まれるような絵も良いが、彩の部分に薄いヴェールがかかり、美しいトーンを神秘的にかつ繊細に表現するシーンは得も言われない美しさがある。このレンズが生み出す世界は本当にファンタスティックで美しい。

ライカオールドレンズは人類の財産だ。今はほんのひととき私が預かっているだけ。おそらく私の死後もタンバールは生き残り、誰かの手に渡り、またその人から別の人へと渡って、何十年と生き続けていくと思う。ライカレンズとはそういうものだ。ゆえに誰もが惑わされてしまうほどのロマンを持っている。

LEICA M9-P / Thambar 90mm f2.2

LEICA M9-P / Thambar 90mm f2.2

三毛猫。嫌い

最近のSNSを拝見していると不愉快になることが多い。思うところを勢いに任せて一気に書いたが書き終わって冷静に眺めたら、かなり過激な内容になってしまった。自分のブログなので何を書いても憚ることはないが自分が不愉快になりそうなのでアップを止めた。

気を取り直して・・このレンズで撮った画像を眺めていたら穏やかな気分になってきた。以前にも書いたが三毛猫のイネちゃんは相変わらず懐かずに少し近づくとすぐに逃げてしまう。カメラを向けてもオスマシを決めている。だが自分が綺麗に撮られている状況だと逃げずにときにカメラ目線までくれる。この時は光も構図もイマイチだったのか?やっぱり三毛猫は嫌いだ。

LEICA M9-P / Hektor 73mm f1.9

LEICA M9-P / Hektor 73mm f1.9