P-FRIEND

昨夜はいつの間にかQ-Pユーザーになっていた金沢の高橋氏とこちらのライカのお仲間と軽く一杯の集まり。計らずもQユーザーが3人、ブランニューのGRユーザーが1人で28mmユーザーの集会に。みなさん年代的にはほぼ?同世代で話もお互いの愛機のことであちこち飛びながらもそこはやはりライカ繋がりで濃いお話に終始した。しかも自分以外のQ-Pユーザーは初めてだったのでなかなか貴重な時間となった。

タイミング的にはやはりQ2についてひとしきり、Q2の画素数はやっぱり必要ないとか、75mmクロップは最低だとか、意外と重くなっていてNGだとか、仕上げはQ-Pのパウダーが最高だとか。身近でQ-Pユーザーは居ないのでまあ手前味噌は分かっていても改めてQ-Pの良さを再認識した。彼は特にパウダー仕上げの肌触りは常に触っていたいくらい気に入っているとのこと。

Q-Pのパウダー仕上げはライカでは初めてで肌触りも当初は違和感があったが言われてみれば確かに素晴らしい。写りとは直接関係無いがカメラという道具は常に手の中にある道具、手に伝わる感触は非常に大切。しかも当初は懐疑的だったが塗装の耐久性は確かに凄い、少々の事ではキズは付かない。ステルス仕様も他人様の撮っているスタイルを初めて見たがまさしく真っ黒で存在が消える!Q2が出た事で早晩ディスコンになるだろう。Q-PはQとQ2の狭間で短命なモデルになりそうだ。

LEICA Q

LEICA Q

3200 kelvin magic

室内撮影がフィルムで行われていた時代。タングステンフィルムは魔法のカプセルだった。

デイライトフィルムでは赤被りが酷いタングステンライトの照明下でも適正な補正がなされ、空間系カメラマンにとっては無くてはならないフィルムだった。翻ってデジタル時代、ホワイトバランスというお作法が当たり前になり、フイルム時代の不便さは過去のモノとなった。

皮肉なことにその時代に身についた体験が今では自由なデジタル表現に繋がることになろうとは・・夕暮れ時の日常の光景をもその時々の自分が感じたままの色彩で写し撮ることができる時代。これからも表現のための技術は進化し、自由なイメージはさらなる広がりを見せるのだろう。

表現の進化はヒトが生きている限り止まる事はないと思う。

LEICA M10-P / Thambar 90mm f2.2

LEICA M10-P / Thambar 90mm f2.2

愛しのSUMMILUX

一番のお気に入りで常に傍らにあった「SUMMILUX-M 50mm f1.4 ASPH. BlackChrome」がドイツ送り3ヶ月コースとなってしまった。ライカ銀座で予約購入して約3年、さほど過酷な状況で使用していたわけではないがフォーカスリングに変なガタが出始めたのが昨年暮、微妙なガタだが気になり出すとやはり使用頻度も落ちる。M10-Pのセンサークリーニングで銀座へ寄ったついでにサービスで見てもらうことにした。

予想では何がしかの締め直し程度で治ると思っていたがさにあらず、かなりの重症とのこと。通常使用の新品から3年弱でこんな症状は初めての経験、サービススタッフも見たことのないガタだと。その上、ASPH.レンズは特別な機械を使用しないと調整出来ず、国内では無理とのこと。ドイツ送りは何年ぶりだろう?久しく経験していなかったので驚いた。

それにしても相変わらず要する時間は3ヶ月とのこと、今時こんなことを真顔で言えるメーカーはライカだけ。ショックだったが仕方ない。生まれ故郷で完治して早く戻ってくる事を祈るしかない。心配なことはこういうケース、良からぬ感情が沸き起こること。ライカという病はカメラにしてもレンズにしても何かが居なくなると代わりになりそうなものを物色し始める傾向がある。耐えられるだろうか?

LEICA Q-P

LEICA Q-P

Q2はQ-P?

先日、M10-Pのセンサークリーニングの為、久しぶりにライカ銀座へ足を運んだ。平日のせいかサービスもショップもお客は私ひとり。顔見知りのスタッフとしばしQ2談義。初めて触った印象はかなり洗練されてM10-Pに感じた高い完成度。インターフェイスもM10-Pと同じになってボタンもすっきりで操作性もすこぶる良い。余談だがデジカメには付き物だったゴミ箱アイコン、これを無くしたのは目から鱗でライカの慧眼。

肝心のQ2だが少々大きくなったレンズのスペックはQと同様、デジタル部は約4700万画素のセンサー、防塵防滴仕様、進化したEVF、その他細かい点ではボタンのM10-P化、メインスイッチ、マニュアルフォーカシンングリングも感触が良くなった。細かいところで全てがブラッシュアップされた。スタッフとの会話で結論としてこのQ2が実は真のPではないの?と。

仕事柄5000万画素クラスのデータの価値とハンドリングの大変さは分かっているがQのメイン用途であるスナップシューターにとって4700万画素が必ずしも必要とは思えない。PCや周辺機器にもかなりの負担増になる。これはプロが余裕を持ったデータ量が欲しい時、あるいは繊細で緻密な描写の画像が欲しい時、それらを過酷な条件下でもトラブル無く目的が達せられること。これこそプロフェッショナルモデルが必要としてるスペック。まさに今回のQ2がそうだ。

ついでに75mmクロップの話も出たが、28mmレンズでの75mmクロップはただ撮れるということだけで本来のレンズ描写とは別次元の話。その場で75mmの切り取りでSNSにアップするユーザー向けで今時の風潮にライカも合わせたということ。そのスタッフとも本来の焦点距離が持つ意味としては否定的ということでは同意見だった。

欲を言えばズミクロン50mmクラスのスペックで同じレンズ一体型のQの標準レンズバーションを出してくれたら75mmクロップも賛同できる、と。Qの28mmベースの35mmクロップ、Qの50mmバージョンで75mmクロップ、28と35で広角系、50と75で標準系。これが自然で理想的なクロップ。ということでここでも同じ意見で大いに盛り上がった。

Qの標準レンズバーションを出したらかなり売れると思うのだがライカ社の担当殿、如何かな?

LEICA Q-P

LEICA Q-P