KADOKAWA CULTURE MUSEUM

仕事では何度か行ったことのある隈研吾氏設計の角川武蔵野ミュージアムへプライベートで初めて行った。2020年開館なので今更だがやはり凄い施設だ。建築も内装も今だに圧倒される。コンテンツもユニークで量も質も素晴らしい!

開館当初からの売りである書籍、アニメのフロアの充実ぶりには驚かされた。特に本棚劇場の空間は圧倒的だ。来年1月まで開催されている企画展のモネのイマーシブジャーニーは今流行りの没入型体感アート空間で思いもよらない素晴らしさにもう一度行きたいと思わせてくれた。

撮影については動画とフラッシュ以外は撮影可で三脚・一脚その他は当然NGだが通常の手持ちでのスチール撮影は一部を除いてほぼ全エリア自由だ。施設の性格上、なかなか太っ腹だと思うがこういう施設は最近増えている印象で良いことだと思う。よほど特殊な理由以外で撮影不可にして隠しても何のメリットもない時代だから。

HASSELBRAD X2D 100C / XCD 2.5/90V

HASSELBRAD X2D 100C / XCD 2.5/90V

HASSELBRAD 907X 50C / XCD 3.2-4.5/20-35E

HASSELBRAD 907X 50C / XCD 3.2-4.5/20-35E

トーベ・ヤンソンの公園

紅葉の季節を前に久しぶりにこの公園を訪れた。まだ酷暑が続いていて訪れる人もまばらだが相変わらず豊かな自然に囲まれた静かな公園。この公園が一番輝く紅葉の季節の直前できのこの家の屋根の上には草花が生い茂って夏のシーンの最盛期だ。ここは園内の敷地だけでなく建物の内部もとても素敵な空間になっていて屋外でも室内でも癒される。

四季折々にお気に入りのカメラとレンズとの時間をゆったりと楽しめる場所で、タイトな条件で緊張感のある撮影を余儀なくされる仕事とは真逆で自分自身の撮影マインドのリセットができる。自宅から程近い場所にそういう癒しの場があることはありがたいことだ。

仕事柄、広角系レンズは標準レンズに近い。中でも超広角ズームが好きだ。広角は1mの差で画角が変わり絵も変わる。さらにズームレンズは焦点距離と被写体との距離・絞りによって表現の幅は劇的に広がる。ハッセルブラッドXシリーズ初の超広角ズームXCD 3.2-4.5/20-35Eは中判デジタルでの超広角域の撮影の自由度と利便性が格段に上がった。

超広角ズームとの組み合わせは中望遠レンズXCD 2.5/90V。ハッセルブラッドのレンズとしてはコンパクトで軽量そしてスリムでとても使いやすい。このセットでの撮影は目の前に広がるシーンと手の届くところにあるシーンとを交互に捉えることによって撮影における眼力のトレーニングにもなる。

仕事とは違って好きな時に好きな機材で好きなように撮るという愉しみと自然に囲まれて心身をリフレッシュできる時間は自分にとって大切だ。

HASSELBRAD X2D 100C / XCD 3.2-4.5/20-35E

HASSELBRAD X2D 100C / XCD 3.2-4.5/20-35E

HASSELBRAD X2D 100C / XCD 3.2-4.5/20-35E

HASSELBRAD X2D 100C / XCD 3.2-4.5/20-35E

HASSELBRAD X1D2 50C / XCD 2.5/90V

HASSELBRAD X1D2 50C / XCD 2.5/90V

HASSELBRAD X1D2 50C / XCD 2.5/90V

HASSELBRAD X1D2 50C / XCD 2.5/90V

百年後芸術祭

先日、千葉県の内房総を中心に開催された百年後芸術祭の大貫仁美氏の作品を拝見する為に千葉の袖ケ浦までブチドライブしてきた。氏の作品が展示されているのは袖ケ浦公園内の市指定文化財の旧進藤家住宅。前回の中之条ビエンナーレでも旧五反田学校で展示されていた。氏の作品は長い歴史が刻まれた空間内でガラス素材と金継技術とが相まってとても魅力的でフォトジェニックだ。

今回は会場正面のメイン作品には展示台下部に内照式のライティングがされていたがもう少し暗ければより映えただろうと少々残念に思う。実はこのライティングは前回の中之条ビエンナーレの作品を拝見した後に無責任にも内部照明があればより魅力が増すのでは?と安易に助言させて頂き、それを採用?して頂いた経緯もあってこれは見届けなければ!と慌てて最終日に駆け込んだ次第。

今回撮影に使ったXCD 2.5/25Vは先日突然リリースされた広角レンズ。Vシリーズの新しい広角レンズで35mm換算約20mm。XCDレンズの広角レンズには初期のXCD 4/21(換算17mm)とXCD 3.5/30(換算24mm)そして昨年発売のXCD 4/28P(換算22.5mm)があるが今回は換算20mm。これだけ近い焦点距離でどれほど違うのか?と思われがちだが広角域での1mmの差は大きくかつ明るさもF2.5、最短撮影距離も短く当然写りも違ってくる。

ただし、このレンズも昨今流行りの専用ソフトでの補正前提の広角レンズで光学性能だけを問えば初期のレンズに比べて必ずしも優秀なレンズとは言えない。だが時代の流れには逆らえない。軽量・コンパクトとの引き換えでは仕方がない。何より907X系にはVシリーズのレンズが良く似合う。鏡胴は少々長めだがVシリーズ共通の鏡胴のスリムさもあって使い勝手は非常に良い。

HASSELBLAD 907X 50C / XCD 2.5/25V

黄金色に染まる季節

お気に入りの「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」が黄金色に染まるこの季節。毎年楽しみにしているのだが今年の様相は少々違っていた。近隣でのクマの目撃情報で立ち入り制限区域があり、夜間はさらに制限が狭まって撮影も自由にというわけにはいかなかった。メタセコイアの色づきも振り返れば一昨年あたりが一番美しく、季節の移り変わりが変わってきていることを実感する。毎年変わることは逆に楽しみでもあるがさて来年はどうなることだろう?

HasselbladのXシリーズは人気があるとは言えないが手にした人にしか分からない魅力がある。最後はX1D2やX2Dを使ってみたいと言うベテランカメラマンも少なくない。中判センサーによる豊かな諧調やボケ過ぎない緩やかなボケ味、言葉ではなかなか伝えきれない描写の奥深さ、何より高齢者に優しいインターフェイスなどカメラや写真との付き合いが長ければ長いほどXシリーズの良さが沁みてくる。終のカメラと言えるかもしれない。

HASSELBLAD X1D2 50C / XCD 4/21

HASSELBLAD X1D2 50C / XCD 4/21

HASSELBLAD X1D2 50C / XCD 4/21

HASSELBLAD X2D 100C / XCD 3.5-4.5/35-75