のぞみのグリーン車

国内の出張は北海道や九州、四国などを除けば、車でない場合はほとんど新幹線のぞみを利用している。カメラマンの出張は荷物がかなり多い。日帰りの場合は100%機材関連。宿泊の場合でもほぼ90%が機材、着替えやその他の宿泊用の荷物は10%といったところで、スタイルは大型のキャリーバッグと三脚ケースのセットになる。

一昨年くらいまではのぞみの普通指定席を利用していたが昨年からグリーン車を利用するようになった。理由は機材の安心・安全と自分自身の精神的・肉体的な負担の為、きっかけは一昨年の名古屋出張。のぞみの場合、東京から名古屋までは1時間40分ほどで時間的には全く負担はない。特に行きは普通指定席でも激混み状態で無い限り、負担ということは無い。しかし帰りが大問題。

出張の場合、帰りは夜になるケースがほとんど。帰りののぞみが新大阪や京都を経て名古屋に到着する頃にはほぼ満席状態で空いていても3席の真ん中のみということになる。この状態で大型のキャリーバッグと三脚ケースを持って乗り込むと全くと言って良いほど荷物の置き場所が無い。撮影でヘトヘトになった上に置き場所のない機材を足元辺りに置いて両脇の客に気を使いながらの東京までの1時間40分は悲惨な状態になる。トイレも躊躇する。なぜならこれが一番の理由だが機材の心配だ。

行きはまだ何かあっても自分だけの被害で済む。だが帰りはそうはいかない。撮影後の大切なデータが入った機材にもし何かあった場合は撮り直しという次元ではなく、そこには公開前の事前情報や絶対に世に出てはいけない機密情報など含まれる。もしそれらに何かあった場合、もうアウト。この仕事を続けられなくなる。そういった諸々の事情でグリーン車を利用するようになった。利用されたことのある方は分かると思うがグリーン車の快適さと安心・安全さは普通車とは雲泥の差である。

ゆったりとした幅広い座席、多めにリクライニング可能なリラックスできる足元。左右2席づつなので棚を含む荷物置き場は余裕のキャパシティー。アテンダントによるおしぼりサービス。食べ終わった後などのゴミの回収。何より客層が良い。おまけに芸能人や有名人との遭遇率も高い。とにかく機材が安心で肉体的・精神的にリラックスできる。これに尽きる。自分にとっても顧客にとっても総合的に考えてグリーン車の追加料金は全く高くない。むしろお安いくらいだ。

LEICA Q

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白壁

いまだに仕事で苦手意識があるのが空間内の白い壁。元の素材や色味自体は白そのもの(それでも白には数え切れない白が存在するが)なのだがこれがデザイナーが100人居たら100通りの白い壁があると言っても過言でない。計画段階でのマテリアルサンプルはほとんど蛍光灯のある会議室や太陽光が入る打ち合わせ室など一定の環境光で決められることが多い。

しかし、完成するとそこには天井照明や演出照明、床の色、そこにある備品の色、そして太陽光などの外光など様々な光とミックス光、反射光とが入り交ざった世界になる。これが白い壁に影響を与える。人の肉眼というのは大変優秀でそれらの光を認識しつつ、白い壁の白を白と認識しようと補正をかけて見ている。特にデザイナーは自分のイメージの白を白と信じている。

ところがカメラとレンズはバカ正直というか不器用と言うか、白い壁に反射した色を忠実に写しこむ。電球色の照明ならばオレンジ系に染まる。蛍光灯ならば緑系、今流行の白色LEDならば青白く、また、赤い床ならば赤系に、青い床ならば青系に染まる。また、これに輪をかけて影響するのが絞り込んで撮るケースが多い為、スローシャッターになる。その為、さらに激しく色被りする。かなりの数の空間を撮影してきたが今でも白い壁の悩みは尽きることが無い。

LEICA M-P / SUMMILUX-M 50mm f1.4 ASPH. Black Chrome

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