なすしおばら映画祭2019

昨日は初の映画祭体験で那須塩原へ。今回はトライアルで正式には来年が第一回になる予定。ラインアップはショートフィルム中心だったがどれも内容は素晴らしく、充実した一日になった。各プログラム上映後のゲストトークは監督や俳優などの裏話など、学ぶところもあってとても面白かった。基本的な映画祭の形というものが分かっていなかったのでなかなか貴重な体験になった。来年への期待が膨む。

ちょっと残念だったのはプログラム間の休憩時間が少なく、1日通し券ゆえランチブレイク等がゆっくり取れず、空腹と連続上映に慣れていないがための座り疲れ、川越への帰り時間等の心配で最後のプログラムDを断念せざるを得なかったこと。プログラムDは行定監督、内田監督など著名な監督たちのゲストトークだったのでぜひ聞きたかった。

ただ、一番の目的だった友人の息子君の作品は素晴らしかった。那須塩原の人々をドキュメントで撮った作品で監督・撮影・編集その他ワンオペレーションでの力作。中学生の頃から彼の映像制作技術には秀でるものがあったので実に嬉しい。現在、武蔵野美術大学3年生!未来の巨匠への期待が高まる。

水口紋蔵監督作品「ホットミルクロード」

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6

APPLEが描く世界

先月、発売と同時に大人気となり、どこを向いても評価は大絶賛のAirPods Pro。その為、現時点で都内には在庫は一切なし、12月まで手に入らない状態。実はワイヤレスイヤホンは以前からその便利さに目覚めてしまい、EARIN、BOSE、JABRA、SENNHEISERと色々使用してきた。振り返ると自分でも呆れるほどのワイヤレスイヤホンマニア。

今回のAirPods Proの発売時、やはり気にはなったがイヤホンばかりこれ以上あっても・・・と迷っているうちにどこも在庫なしで評価は大絶賛!となればもし入手可能ならば使用してみたくなるのが人情。昨日、名古屋出張の折、たまたま栄のアップルストアに立ち寄ったところ、在庫あり!とのこと。これは何かのご縁と迷うことなく手に入れた。

早速使用してみて何に感銘を受けたか?プロダクトとしての完成度や音の良さ、Appleらしい使用感などAirPods Pro単体の評価はもちろんだが今の自分は無意識にAppleが創る生活にどっぷり浸かっていることに改めて気が付いた。同時にこんな時代が来ることを誰が想像しただろうという驚きだった。

「iPhone+Apple Watch+AirPods Pro」かつての電話と時計とオーディオ、それぞれ全く別の世界において歴史と哲学を持ち、成熟したプロダクツとして生活の中に根付いている道具たち。これらがシームレスに繋がることで新たな生活の世界観を創りだしている。AirPods Proを使用して改めてAppleが創りだそうとしている世界に驚きを覚えた。

いったい誰が想像しただろう?かつての電話が世界のあらゆる事象と常に繋がり、カメラとして日常を記録することを?時間を司どってきた時計が天気予報や健康管理、情報の共有がなされることを?耳の中に留まるほんの小さなイヤホンだけで通話が出来て素晴らしい音楽の世界が広がることを?これらがあくまで自然にひとつの道具として繋がる生活。Appleはやはり偉大と言わざるを得ない。

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6

LEICA M10-P / SUMMARON-M 28mm f5.6

THE MONSTER @ たまアリ

井上尚弥のボクシングは常に観る者の期待を遥かに超えたパフォーマンスを見せて来た。昨夜のさいたまスーパーアリーナでのWBSSバンタム級決勝、井上尚弥 vs ノニト・ドネア。ボクシングとしては記憶にない22,000人の超満員!2階席まで埋まったさいたまスーパーアリーナ(通称たまアリ)は今回も井上尚弥が何かをやってくれそう。そんな期待で異常な空気感に満ちていた。

前座試合が行われる中、観客はみな世紀の一戦のゴングが鳴る瞬間を今か今かと固唾を飲んで待っていた。たまアリに集まった全ての観客は序盤での井上のKO勝ち、あるいは長引いても5~6Rくらいにはドネアを仕留めるだろうと思っていた。ただ、井上もドネアもお互い稀有の才能を持ったボクサー同士でとてつもないハードパンチャー、どちらにしても瞬時に決着がつくことも予想される。その緊張感が異様な雰囲気になっていた。

そんな緊張感の中、ゴングが鳴った。ボクシングとは何が起こるか分からないものだ。モンスターと呼ばれて圧倒的な勝利を誰もが予想していた井上に序盤で右目の上を切るというアクシデントが起こった。ドネアの見事なパンチに依るもので、たまアリは一瞬凍り付いた。その後、試合は予想を覆して一進一退、どちらに転んでもおかしくない内容で進んだ。終盤11Rに井上が見事にダウンを奪ってやや有利と思えるまま12R判定となった。

結果は井上3-0の勝利だった。12R終了のゴングが鳴った瞬間、リスペクトし合っている両者が笑顔で抱擁する姿には心が震えた。最高のボクサーのふたりが技術と魂とプライドをかけて12Rをフルに戦った、まさしく36分間のドラマだった。たまアリに集まった誰もが勝者・敗者に関係なく感動し、スタディングオベーションで両者を称えた。ボクシングの試合でこんな光景は今まで見たことがない。

今回も観る者の予想を超えたパフォーマンスを見せた井上尚弥。人間性も含め日本のボクシング史上最高のボクサーアスリートだ。こんな偉大なボクサーを同時代に観られる幸運に感謝しかない。先日のワールドカップラグビーと昨夜のボクシング、どちらも魂をぶつけ合って戦った後はお互いを心の底からリスペクトするという本来アスリートのあるべき姿を体現してくれた。すべてのアスリートはこうあってほしいものだ。

20019年11月7日、たまアリでの世紀の一戦はボクシングファンとして一生語り継げる一夜になった。

iPhone

iPhone

ありがとう、イネちゃん。

昨日朝、闘病中だった三毛猫のイネちゃんが天国へ旅立った。昨年のお正月に腎不全を患い、それから一年半以上、ほぼ毎晩輸液を点滴し、毎朝チュールに混ぜた薬を飲ませ、事あるごとに検査や注射で通院し、何度も死にかけた。こちらも本当に大変だったがイネちゃんもよくそれに耐えて頑張っていた。とりわけ相方殿の苦労は尋常ではなかった。

8年前に里親募集で我が家に来て以来、残念ながら自分には全く懐かず、相方殿だけには懐いていた。そんなイネちゃんでも亡くなってしまって動き回る姿が見えなくなると寂しいものだ。ペットの死は何度も経験してきたが何度経験しても気分が落ち込む。今頃は7年前に旅立った先住猫でイネちゃんが大好きだったアメショーのミーと仲良くしていることだろう。

毎日毎日相方殿と二人で格闘した日々が今は懐かしく感じる。どんな形でも家族には違いはなかった。全然懐かずに年がいもなくイライラしたり、気まぐれで気が向くと擦り寄ってきたり、カメラを向けてもすぐにプイっと顔を背けたり、具合が悪くなってからは夜中に何度も泣き叫んだり、色々あったが今は家族で居てくれたこと、ありがとうと言いたい。

我が家に来たばかりの時のファーストショット。小さい時からとびっきりの美人さんだった。

LEICA M9 / Thambar 90mm f2.2

LEICA M9 / Thambar 90mm f2.2