昨夜、ある若いデザイナーから1通のメールを頂いた。日本空間デザイン協会が毎年主催している空間デザイン賞の入選の知らせだった。空間デザイン賞とはその年、1年間に創られた様々な空間、エキジビション、プロモーション、文化、街づくり、商業、サービス、ショーウィンドウ&ビジュアルデザイン、エンターテインメント&クリエイティブ・アートなどなど、日本国内のあらゆる人が集う空間の中で特に優れたデザイン性に与えられる賞だ。
今年の応募作品総数755作品、最終審査に残った50作品の中から大賞 1作品、金賞 10作品、銀賞 15作品、BEST50 24作品、その他の賞で8作品が選ばれ、それ以外で毎年暮に発行される「年鑑日本の空間デザイン」に入賞作品とともに掲載される入選作品 約200作品が選ばれた。毎年、この時期に発表されて空間系のクリエイターたちのひとつの目標となっている。私もかつてデザイナーだった頃はこの時期には一喜一憂していた。
昨夜、頂いたメールには初めて自分の名前で応募して初めて入選し、そして年鑑に掲載されることへの喜びのメールだった。惜しくも入賞ではなく入選止まりだったが、自分が撮らせて頂いた空間の写真で若いデザイナーたちの苦労が実り、結果が出たことへの喜びの声がこの世界で写真に生業を変えて生きてきた自分への一番のご褒美だ。なにより自分個人に対しての賞ではなく、若いクリエイターたちの喜びに微力ながらお役に立つことが出来て、何らかのカタチで自分の写真が世の中に記憶されていくこと。これが一番のシアワセだ。