Hektor 73mm f1.9

現在所有のヘクトール73mmはブラック&ニッケルタイプ、中古市場でも一番人気の玉らしい。ヘクトールには外観だけでも様々なバリエーションが存在する。私も今まで3本のヘクトールを使用してきたが初めの2本はヘリコイド部がクロームの生産量が一番多いと言われているポピュラーなタイプ。2本とも写りはそれぞれ微妙に違っていた。

最初の1本は何も分からずに手に入れた。それなりの写りだった記憶がある。ただ、M8の頃だったので73mmではなく換算約90mmになっていたのでおそらくレンズのアラも出ていなかったのではないか。2本目はM9だったのでレンズのクセもストレートに出てピントもかなり良く柔らかさも程よく、今振り返ると一番良い写りだった気がする。使用していてなぜかピントがズレてきてしまい、結局手放してしまった。そして今の玉で3本目である。

描写自体は柔らかく、ハイライト部は滲み、ライカオールドレンズらしい独特の描写で一度この描写を味わうとその虜になる人も多い。一度手放すと不思議にまた欲しくなる玉だ。ヘクトール自体もともとの生産量は約7000本強と言われていて少ないのか多いのか微妙だが、さすがに80年近く経てば年々コンディションの良い玉が少なくなりつつあり、価格も高騰していて手に入れることが難しくなってきている。

実は私の玉は問題の玉でこのあたりのことは過去のポストで詳しく書いているのでそちらをご一読頂きたい。ただ、決して写らない玉ではなく、撮り方次第でびっくりするほどのヘクトールらしい写りをするときがある。要は撮影者の見識が試される玉ということだ。ゆえに手放せない。どうせ手放してもまた欲しくなる玉だから。

 LEICA M-P / Hektor 73mm f1.9

LEICA M-P / Hektor 73mm f1.9