昨日のWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチでチャンピオンの井上尚弥がワンサイドで相手をギブアップさせてしまった。正式には6ラウンド終了時点でのTKO。相手を6ラウンドで戦意喪失させてしまった。世界タイトルマッチでは大変珍しいことだ。ロマチェンコという階級の違うチャンピオンが世界タイトルマッチで3回連続でギブアップさせて話題になったばかり。世界レベルで相手に試合を放棄させてしまうほどのダメージを与えることは至難の業だ。歴代の日本人世界チャンピオンでも記憶がない。
井上尚弥については以前のポストで書いた。ボクシングを長く見てきて今までの日本人チャンピオンの中でも間違いなくナンバーワンではないかと思えるほどのボクサーだ。オフェンス、ディフェンス、パンチ力、スピード、どれをとっても一級品だ。常々、アスリートにとって一番大切なものは「バランス」だと思っている。井上尚弥は見ていてバランスが素晴らしい。また何より今の井上尚弥が負ける姿が全く想像できないと感じるほどだ。今回はアメリカのカリフォルニアでの興行だったがこれが大成功したことでこれから世界的なボクサーに成長する第一歩を踏み出したと言える。本当に楽しみなボクサーだ。