「CP+のステージに立つことが夢だった。ここが写真家としての最高のステージ。ここに居る全てのスタッフに感謝。」
才能豊かで素晴らしい風景写真を撮り、ブレイクする前から類稀な才能に注目していた写真家の言葉だ。違和感以外に無い。何のために風景を撮り、誰に伝えたいのか?そして何を残したいのか?今一度自分が写真を撮る意味を考え直したほうが良い。
メーカーや代理店のご都合主義で苦労して撮った作品を乱用され、PRに担ぎ出され、身勝手なコマーシャリズムに利用され、有名人になったかのような錯覚を持たされ、用が無くなれば使い捨てられ、忘れられていく。こんなこともその渦中に居ると気付かず、冒頭のような言葉を吐いてしまう。
CP+のステージに立つな、という意味ではない。節度を持って立ち、自分の目指すべきものを見失わずに発言してもらいたいものだ。言葉は言霊とも言う。驕りや勘違いは発する言葉から始まる。本来、感謝すべきは素晴らしい作品を撮らせて頂いている大自然とそこに立ち合わせて頂けた幸運ではないだろうか?そして何よりその作品を愛して下さった方たちではないだろうか?