普段はライカを持ち歩いて半径十数メートルの世界の光を感じ取ったり、すくったりという感覚で被写体と会話している。だがこのRX10M4は全く違う感覚だ。肉眼では確認できないファインダーの中での光や色彩を凝縮した世界を体験するという感覚。ライカとは正反対の世界、別次元の世界だ。
昨日もX2とともにこのカメラを持って出かけた。昼間は爽やかな初夏の空気の中の光をX2で感じ、帰宅途中の夕方はたまたま美しい夕暮れの時間帯に遭遇し、このカメラで肉眼を超えた世界を体験した。普通はライカと同時使用して両立するとは考えにくいと思われるが、全く別の視覚世界ゆえに切り替えられる。
特筆すべきは撮影した被写体のイメージと撮影時のモニタ画像、そしてPCで開いた画像に違いが感じられないこと。最近のデジタルカメラの進化ぶりには驚く。