随分日にちが経ってしまったが、連続撮影で忙しくなる前の5月10日に太陽の塔の内部公開の為に日帰りで大阪へ行ってきた。大阪万博当時は中学生だった自分は行きたくても行けなかったクチなので少しだけ苦々しい思いを持ち続けていた。別にリベンジというわけではないがそんな複雑な思いを抱きつつ太陽の塔に会いに行った。
太陽の塔のフォルムはあちこちで見る機会があってすでにかなり刷り込まれていたが、間近で見上げた姿は今までのイメージとはかなり違っていた。百聞は一見にしかずとは良く言ったものだが半世紀前に凄いモノを建てたものだ。内部の岡本太郎の世界は言わずもがだが色々と考えさせられた。理解できる部分と理解不能な部分とあって正解というものではなく訪れた人々に何かを考えさせる空間としては半世紀経ても岡本太郎の熱い思いは生き続けている。
内部もなかなかのものだったがやはり外部のフォルムに惹かれてしまった。訪れる前に想像していたものとは違って見る角度によって様々な表情を見せて何かを語りかけてくるようだ。大型の建築物ではあるが同時に彫刻としても岡本太郎の才能を改めて思い知らされた。大阪万博の後、この太陽の塔だけが半世紀を経ても今尚、輝きを放ち続けていることに驚くと同時に何もかもが新しいものに変わっていく今の日本でちょっぴり安心するのは私だけだろうか。