フィギュアスケートの紀平梨花さん。今自分が一番熱い視線を注いでいる選手だ。フィギュアスケートには以前からご縁があって2年前までは毎年年末に仕事で全国のスケート会場に足を運んでいた。そこで幸運にも浅田真央ちゃんや安藤美矩さん、高橋大輔君、織田信成君、レジェンドになる前の羽生結弦君などの滑りを目の当たりにしてきた。
一昨年の暮にその仕事を終えてフィギュアスケートを会場で生で観ることはなくなってしまった。ちょうどそのタイミングで彗星のように現れたのが紀平梨花さん。浅田真央ちゃんに憧れ、トリプルアクセルを武器に昨年から国際大会5連勝中だが今シーズンのフリー演技には特に魅せられている。
カナダのジェニファー・トーマスの名曲「A Beautiful Storm」と紀平さんのスケーティングが創り出す世界は何度観ても魅せられてしまう。これほど曲とスケーティングがマッチして感動を与えてくれるフリー演技は今まで観たことがない。真央ちゃんのソチのフリー演技も心の底から感動したが真央ちゃんにあった悲壮感やプレッシャー感とは違う紀平さんの伸び伸びとした演技には爽快感すら感じる。
紀平さんのスケーティングには上手さ、柔らかさ、優雅さ、しなやかさ、強さが全て感じられ、他のスケーターとは一線を画す魅力がある。持って生まれた身体的資質に加え、日々のトレーニング、音楽の解釈と演技力、本番での冷静な判断力と勝負強さなど全てが備わった今までの日本人スケーターにはない稀有の能力を感じる。まだ16歳にもかかわらず、常に前向きで誠実な受け答えにも敬服する。
昨年のグランプリファイナルでの演技を観てこれはぜひ生で紀平さんの演技が観たい!と強く感じていたが運よく3月のさいたまスーパーアリーナでの世界選手権、女子フリー演技のチケットが手に入りそうなので今から楽しみで楽しみで仕方がない。