羽生君のこと

始まる前はこれほど盛り上がるとは思えなかったピョンチャンオリンピック、始まってみれば日本人アスリートたちの健闘で今までのオリンピックよりも盛り上がっている印象だ。昨日までの前半戦で個人的には沙羅ちゃんの銅メダルと羽生君の金メダルが一番印象的だ。沙羅ちゃんの銅メダルには日本中の人々がホッとさせられて羽生君の金メダルにはみんなが泣かされた。

実はフィギュアスケートとはご縁があってかれこれ10年以上前から毎年暮に行われるメダリストオンアイスというショーを撮影させて頂いていて人気絶頂だった浅田真央ちゃんや高橋大輔君、織田信成君など蒼々たるメンバーの滑りを間近で見る機会が多かった。その当時、そんなメンバーに混ざってひとりだけ背が高く細い体だけれどムチのようにしなやかで華麗なスケーティングとステップを見せる童顔の男の子が居た。それが羽生結弦君だった。今の宇野君のようなポジションでまだソチのチャンピオンになる前だ。

その時はソチの代表に決まったばかりで期待される若手ではあったが当時は高橋大輔君の方が注目されていてまさかオリンピックで二連覇を成し遂げる偉大なチャンピオンになるなどとは想像もしていなかった。ただ、得意のトリプルアクセルや華麗なステップなどを数メートル前で見せられて他の人とは違う迫力とオーラが出ていたことを記憶している。この子はもしかしたら化けるかもしれないという予感を感じていた。あの時の童顔のスケーターがいまや世界中を感動させていることに自分の予感が間違いではなかったとひとり悦に入っている。

LEICA M-P / SUMMILUX-M 50mm f1.4 ASPH.

LEICA M-P / SUMMILUX-M 50mm f1.4 ASPH.