自分が中学生の頃、今で言うヒコーキマニアだった。その当時はそんな呼び方すら存在せず、成田空港はまだ計画段階で羽田空港が今のように近代的なターミナルへと変貌を遂げるそのはるか昔。ちょうどあのロッキードL1011やエアバスA300、マクドネル・ダグラスDC-10などが次々と羽田空港へデモフライトへ来ていた。中学が私立で夕方には時間が出来ていたのでニコンを携えて羽田空港の展望デッキによく通った。
今の旅客機はもう全くと言っていいほど分からないがそんな少年時代の懐かしい思いがたまに蘇る時がある。今でも飛んでいる姿やエンジン音は相変わらず大好きだ。少し前、たしかNHKだったと思うが成田空港の滑走路の端に離着陸がよく見える公園があることを紹介していた。そこにはマニアやそこを知る人たちにとって憩いの場になっていて様々な人間模様があるとのこと。
そんなことがきっかけで久しぶりに成田に行きたくなり、昨日、市川に所用があったので足を伸ばしてみた。フリーランスになって国内出張では羽田空港は頻繁に利用しているが成田空港を利用したのはもう30年近く前でこの方面に来ることも記憶が無いくらい久しぶりだった。ついでに最寄の航空科学博物館にも立ち寄り、展示されている実機の中で唯一乗った記憶があるYS-11に久しぶりに再会し、ちょっぴり胸が躍った。
目的の丘にはご近所の方たちや観光客、ヒコーキマニアなどがたくさん来ていて離陸のたびにみんな揃って空を見上げ、旅客機の勇姿をカメラやスマホに納めたり、遥か彼方へ飛んでいく旅客機の目的地へと思いを馳せていた。
LEICA M9-P / SUPER-ELMAR-M 21mm f3.4 ASPH.