NOKTON 21mm F1.4 ASPH.

ここ数年、ライカ用のレンズの購入は全く無かった。ライカレンズは随分長く使用してきて現在は5本のみ手元に残り、それで必要十分、新たなレンズには全く食指が動かなかった。だが、ライカ用ではなくムービー用にMマウントレンズを手にするとは思わなかった。

このNOKTON 21mm F1.4 ASPH.はEOS R6で夜間のジンバル撮影用に購入した。21mmの程よい広角域、f1.4の明るさ、Mマウントレンズの軽さ、ジンバルではマニュアルフォーカスがデフォルトなのでこのレンズはまさに動画用としてはうってつけのレンズ。昨年のクリスマスイブにアップしたムービーでもこのNOKTON 21mmを一部使用した。

動画用に購入したNOKTONだったがEOS RF用にはVMマウントしか選択肢が無かったことが幸いした。動画目的だったがそのままM10-Pでも使えるのは二度美味しいではないか!M10-Pに装着するとドデカくてドヤ顔でほぼノクチに近い押しの強さ。21mmは今まで数多く使用してきたがこれだけ巨大で明るいレンズは初体験。

いざ撮影してみると21mm f1.4は未体験の世界だった。同スペックでライカではSUMMILUX-M 21mmf1.4がある。高価過ぎて恐れ多くて眼中になかった。同じスペックでもSUMMILUXの最短は0.7mでNOKTONは0.5m!f1.4で20cmの差は思いのほか大きい。

21mmでまだ新たな世界があったことにちょっと興奮している。SUMMILUXはライカが世に問うだけあって超優等生な写り。NOKTONは開放での周辺の落ち方や写りにクセがあってちょっとオールドっぽい写りでこちらの方が味がある。NOKTON独自の世界観はなかなか魅力的だ。

LEICA M10-P / NOKTON 21mm f1.4 ASPH. / Visoflex Typ 020

LEICA M11とご先祖たち

先週の1月13日、LEICA M11が発表になった。各開発担当がそれぞれ解説を繋ぐプロモーションムービーで力が入っていた。M11で5世代目のM型デジタルになる。だが今回はあまりワクワク感はなかった。理由は今のM10-Pで十分満足していることと、あまりにも高価になってしまって現実的には今の自分には手が届かない存在になってしまったゆえ。ところでM型デジタルは今まで4世代使用してきたがふと振り返ってみた。

LEICA初のデジタルレンジファインダーカメラM8の発売は2006年12月。このあたりの事は過去ブログで書かれていた。ほとんど忘れていたが読み返してみて例の赤外線問題はありつつもM型初のデジタルカメラに興奮していたようだ。仕事でも使う予定だったのでブラックとシルバークロームの2台を同時にオーダーしていた。今思うと我ながら元気でヤンチャだった。

M8のマイナーチェンジ版のM8.2はM8のリリースから約2年後の2008年9月に発表され、M8からブラックとシルバークローム共にチェンジした。自分の過去ブログにあまり出てこない理由はおそらくM9の噂が出ていた頃で失敗作?のM8シリーズの出番が少なくなっていたのかもしれない。ただ、サイドブログのこちらでチラホラ書かれているので嫌っていたわけではないらしい。

そしてM9。2009年9月に発表された。これは今でもはっきり記憶している。9にちなんで9月9日にセンセーショナルに発表された。ライカとしてようやくフルサイズセンサーを積んだM型ライカのデジタルカメラが生まれた時の興奮は今でも覚えている。発売日の前日の25日は自分の誕生日でショップの好意で一日フライングで手にしたM9は一生忘れられないモノになった。これも過去ブログで書いている。

M9は自分のM型デジタル人生で一番長く使用したモデルで後にもう一台追加して2台体制になった。そのうちの一台をM9-Pにアップグレードして最後はM-Pと併用してトータル10年以上使用した。M9-Pについては右のTAG CLOUD「LEICA M9-P」に色々と書いている。

次にM-P。このM-Pは2013年に発表されたLEICA M(Type240)のプロフェッショナルモデルで1年後の2014年にリリースされた。この頃からM型デジタルは通常モデルではなく、専らプロフェッショナルモデルのPを好むようになった。やはりトッププレート上のLeicaの筆記体文字は何物にも代え難い。M-Pの事は右のTAG CLOUD「LEICA M-P」に色々と書いている。

そしてM10-P。スタンダードモデルのM10から遅れること約1年。2018年8月の発売日に満を持して手にした。M8から数えて12年、紆余曲折はあったがようやく真のM型デジタルカメラが完成した。ボディサイズはもとより、囁くようなシャッター音はあの伝説のM3の再来と呼べるモデルでこのM10-Pでライカは上がりと思えるようになった。振り返ると恐ろしいほどの投資をしてきてしまった。

M型ライカはフィルム時代からデジタル時代になってもボディデザインがM3以来、ほとんど変わらない。そして1920年~1930年代のバルナックライカ時代のLマウントから1954年のM3以降のMマウントのレンズがほぼ全て使える。こんなシステムはライカ以外存在しない。改めてライカに出会えたことはシアワセなことと思う。

M11はM10ベースの進化版でデジタルカメラとしてM10を超えて素晴らしいモデルとなっていることは想像できる。だが自分のフィーリング的にはM10-PでM型デジタルは完成したと感じているのでM11にはすぐには行かないと思う。ただし、M11-Pが出て自分の琴線に触れるようなモデルだったなら、思い切って人生最後のライカとするかもしれない。

無我夢中

コロナ禍の中、仕事もプライベートもライフスタイルが変わったこの1年。世間並みに仕事は減ったが自分の年齢に相応しい身の丈に合ったペースになった。そして自分を本当に必要としている人と必要としていない人が分かってきた1年でもあった。これは良きことと思う。

写真は専ら仕事だけ、逆に仕事に役立てばと始めた動画はプライベートで完全にハマってしまい、本格的に取り組み始めてしまった。さらに昨年、動画のスキルアップの為に訪れた「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」に魅了されてしまい、この一年は何度も訪れた。

映画もミュージカルも大好きな自分にとって写真よりも動画の方がフィットしてしまった。この歳で夢中になれることに出会えたことは喜ばしいこと。楽しいは素晴らしいこと。写真は趣味から仕事になってしまったが動画は仕事のつもりで始めて趣味になってしまった。人生何がどう転ぶか分からないものだ。

今は動画のスキルが未熟なことは自分でも十分承知の助だ。だが撮影して編集して音楽をセレクトして完成させて人様の目に晒す。そして恥ずかしい思いを体験する。それでもめげず、繰り返す。それしか上達の道は無い。無我夢中で上手くなりたいと思っている。下手くそだからこそ上達を目指すことが理屈抜きに楽しい。

と言いながらライカで撮った写真も悪くはないとノンポリな自分だ。やはりライカとムービー撮影は対極にあって使う脳ミソが違う。それも楽しいと感じる。来年も健康で無我夢中になって楽しいことに出会える一年になればこの上なく幸せだ。

LEICA M10-P / SUMMILUX-M 50mm f1.4 ASPH.

TOVE JANSSON AKEBONO CHILDREN'S FOREST PARK 2021 early winter

昨年秋に初めて訪れ、続いて冬に訪れ、この公園が一年で一番輝く光景のピークが少し前だったことを後で知った。知らなかったとは言え、何とも悔しい思いが残った。今年こそはこの公園の名を冠したアケボノスギ(メタセコイア)が黄金色に輝く光景を目にしたいと何度も訪れた。

撮影は三脚とジンバルをしっかり用意し、本気モードで臨んだ。動画を本格的に撮り始めて改めて気づいたことがある。これは写真にも言えることだが動画は機材の依存度が特に高い。ジンバルや三脚のクオリティが直接動画のクオリティに繋がる。

ジンバルはDJI RS2を使用している。プロ用ジンバルとして人気が高く、他社のジンバルに比べ、造りも安定感も操作感も素晴らしい。三脚はこれもプロ用として名高いザハトラーace L。一度触るとそのクオリティの高さが忘れられなくなる。他社の動画用三脚とは異次元のクオリティだ。

TVや映画関係の映像のプロが高価で重いザハトラーを使用する意味が分かった。RS2、ace L、どちらも軽くは無いし、かつ一般的には高価だが滑らかで自然な動きで被写体をストレスなく撮影できる。やはり動画の機材依存度は想像していた以上に高い。

空間系の撮影を主にしている自分としてジンバルは欠かせないが同時に三脚によるフィックスカットもお互いを効果的に見せるという意味では重要だ。シーンによっては手持ちの臨場感も良いが動きのあるジンバルと組み合わせた場合はきちんと構図を決めたフィックスカットの方が良いと思う。

最近ではミラーレス機の手振れ補正もかなり優れていて手持ちでもかなりの部分で撮れてしまい、三脚不要論もあるがこうして完成した映像を見ると三脚によるフィックスカットが映像の基本だと感じる。そしてようやく念願の輝く光景を残すことが出来た。

視聴パスワードはJLMV

EOS R6 / RF14-35mm F4L IS USM / RF70-200mm F4L IS USM / Canon-log /
music : lifes-sweetness---strings--piano by patrick-ussher Artlist