「SNAPS ITALIA TOSHIMITSU TAKAHASHI 2010-2017」

以前から感じていたことだが優れたグラフィックデザイナーによる写真には一種独特のセンスがある。二次元の世界で構図や色彩を表現することに長けているグラフィックデザイナーにとって結果として二次元の世界に納める「写真」は慣れ親しんだ世界に近いのだろう。もともとフォトグラフの語源はギリシャ語で「光で描く」ということ。さもありなんだ。

2006年、拙ブログでLEICA D-LUX2というコンパクトカメラがご縁で知り合ったグラフィックデザイナーの高橋俊充氏。北陸・金沢ではすでに名が知れていてもともとカメラ好きということで素晴らしい写真を撮られていた。ブログのコメントで親交を持ち、その後、金沢と東京で直接お会いする機会が何度かあって東京に来る機会があると時間が合えばお会いする友人だ。

お会いした当初からグラフィックデザイナーのセンス、生まれ育った北陸の色彩、もともとイタリア好きの洒落っ気で素敵な写真を撮られていた。金沢での最初の写真展をきっかけに東京で写真展を開き、さらにそれがきっかけでフジのXフォトグラファーとなって今やXシリーズのファンや写真好きのグラフィックデザイナーの世界では知らない人が居ないほど有名になった。

その氏の写真展「SNAPS ITALIA TOSHIMITSU TAKAHASHI 2010-2017」が今日20日から24日まで開催される。イタリアのスナップも相変わらずのクオリティが想像されるが今回注目しているのがこの写真展の為の撮りおろしのクリエイターたちのポートレイト作品だ。撮影の苦労話もお聞きしているのでどのような世界が広がっているのか興味津々だ。開催期間が短いのが残念だが一見の価値があると確信している。

それから同時に発売される写真集。氏の写真集の大ファンを自認している自分としては本音を言うとこれが一番楽しみ。もともとグラフィックデザイナーが撮った写真を撮った本人が自らディレクションして創られる写真集は掟破りのクオリティになるのは当然で、一般の写真家にはなかなか真似出来ることではない。今回の写真集は氏の写真集の大ファンになった「Sicilia snaps 2013」のクオリティを超えると聞いているので完売間違いなしだろう。手にするのが楽しみだ。

LEICA Q

LEICA Q

羽生君のこと

始まる前はこれほど盛り上がるとは思えなかったピョンチャンオリンピック、始まってみれば日本人アスリートたちの健闘で今までのオリンピックよりも盛り上がっている印象だ。昨日までの前半戦で個人的には沙羅ちゃんの銅メダルと羽生君の金メダルが一番印象的だ。沙羅ちゃんの銅メダルには日本中の人々がホッとさせられて羽生君の金メダルにはみんなが泣かされた。

実はフィギュアスケートとはご縁があってかれこれ10年以上前から毎年暮に行われるメダリストオンアイスというショーを撮影させて頂いていて人気絶頂だった浅田真央ちゃんや高橋大輔君、織田信成君など蒼々たるメンバーの滑りを間近で見る機会が多かった。その当時、そんなメンバーに混ざってひとりだけ背が高く細い体だけれどムチのようにしなやかで華麗なスケーティングとステップを見せる童顔の男の子が居た。それが羽生結弦君だった。今の宇野君のようなポジションでまだソチのチャンピオンになる前だ。

その時はソチの代表に決まったばかりで期待される若手ではあったが当時は高橋大輔君の方が注目されていてまさかオリンピックで二連覇を成し遂げる偉大なチャンピオンになるなどとは想像もしていなかった。ただ、得意のトリプルアクセルや華麗なステップなどを数メートル前で見せられて他の人とは違う迫力とオーラが出ていたことを記憶している。この子はもしかしたら化けるかもしれないという予感を感じていた。あの時の童顔のスケーターがいまや世界中を感動させていることに自分の予感が間違いではなかったとひとり悦に入っている。

LEICA M-P / SUMMILUX-M 50mm f1.4 ASPH.

LEICA M-P / SUMMILUX-M 50mm f1.4 ASPH.

服装=姿勢

今日、J-WAVEのリリコの番組でTVクルーの服装のことが話されていた。日本のTVクルーは往々にして場違いなスタイルでも平気で現場へ臨んでしまっている。せめてジャケットくらいは身に着けて欲しいと。撮影仕事での服装で常に心がけているのはブラックフォーマル風。厳密に言えばカジュアルスタイルなのだが必ずジャケットは着る。様々な現場での動きやすさも考慮してその下にはシンプルなシャツ、ジーンズ、レザースニーカーというスタイル。また、仕事柄ミラーやガラスなどの映り込みもある為、常に上から下までオールブラック。今まで15年以上このスタイルで現場に臨んでいる。

以前、とある映画のワールドプレミアが六本木ヒルズで行われた時、廻りの日本側のTVクルーや報道系カメラマンたちは場違いな派手なTシャツ、ヨレヨレのジーンズ、履き古したスニーカーというスタイル。反対に海外のカメラマンやクルーたちはブラックスーツにネクタイ、革靴というスタイル。見ていて恥ずかしくなった。これはプロ意識の問題だと思う。海外のカメラマンたちはどんな現場でもその場の空気を乱さないよう心がけているように見えた。

日本のTVクルーや報道系カメラマンたちは服装に関しては往々にして無頓着で身に着けているものの場違い感は目に余るときがある。彼らは取材に来てやっているかのような振る舞いも多く特権階級か何かと勘違いしているのか、忙しすぎてそのあたりの感覚が皆無なのか、どちらにしても相手に対するリスペクトやその場の空気など考えていない。六本木ヒルズの件はもう10年以上前のことだが、今日のリリコのコメントを聴いているといまだに変わっていないようだ。プロは服装=姿勢からも評価されていると思うのだがいつになったら日本のスタッフは変われるのだろうか?

LEICA Q

LEICA Q

プチ散策

先日、久しぶりに横浜のみなとみらい近辺を小一時間ほど歩いた。その日はパシフィコで夜撮影が入っていて雪の影響で首都高がまだ通行止めが続いていた為にかなり早く家を出たが2時間ほど早く着き過ぎてしまった。今の自分はそんなことが無ければ酷寒の中、夕暮れ時になかなか歩くことは無いのでQを持ってブラブラした。

以前はカメラやレンズのテストでよく訪れたが最近では仕事では来ることはあっても気ままにブラつくことは無かった。みなとみらい地区は海沿いとはいえ、さすがに寒気が居座っているこの時期の夕暮れ時は寒く、Qを持つ手も素手では長時間は厳しい状況だった。ただ、こういう時だからこそ空気は澄んでいて気分は爽快だった。

いつのまにこんな建物が?的な出会いもあり、また各所で建設中の光景もあり、この地区の光景も変わりつつあることを感じた。撮影仕事ばかりの毎日、プライベートでカメラ1台を携えてブラつくのも良いものだ。こういう時間を持つことを少し忘れていたかもしれない。

LEICA Q

LEICA Q