4本目のヘクトール

今まで3本のヘクトールを使ってきたが、今手元にあるヘクトールはブラック&ニッケルの初期玉。貴重なシリアルナンバーのレア玉だったが銀座の匠にオーバーホールをお願いしたところ、ハズレ玉という結果が出たレンズだ。ライカのオールドレンズにはよくあることだが残念だ。それからしばらくしてフォト・ムトリで同じブラック&ニッケルのヘクトール73mmに出会った。

試写したところ、ピントも全域できちんと出ていて純正フード・キャップも揃っている玉だった。ということで通算4本目のヘクトール73mmが手元へ来た。3本目の同じブラック&ニッケルはしばらく残して撮り比べることにした。で、ここ一ヶ月ほど両方を撮り比べたところ、4本目のヘクトールのシャープさは今までのどのヘクトールと比べても突出して素晴らしく、無限遠近くも中距離も最短付近もどれも素晴らしいシャープさでヘクトールとはこんなにシャープなレンズだったのか?と今更ながら驚いた。

さらにこのヘクトールは最短が1m!指標も1mがきちんと記されている。今まで噂は聞いていたが実際に最短1mのものを見るのは初めて。もちろん距離計とも連動していて使い勝手も写りも過去3本のヘクトールと比べても文句のない玉。ようやく求めるヘクトール73mmと出会えた。ライカオールドレンズとは奥が深い、4本とも写りが違うというなんとも悩ましく罪作りな世界だ。

LEICA M9-P / Hektor 73mm f1.9

LEICA M9-P / Hektor 73mm f1.9

HANEDA AIRPORT

年に数回だが出張で羽田空港を使う。ほとんどが日帰り出張。この時のパターンがほぼ決まっている。早朝5時か6時頃に車で自宅を出る。一般道から首都高に乗り、5号線から環状2号線、湾岸線を経由して羽田空港P3パーキングへ。昔からなぜか全日空が好きでターミナルは必ず第二ターミナル。ゆえにパーキングも常にP3かP4。行き先や手荷物検査場の関係で最近はP3ばかり。慣れたルートなので搭乗口までほとんどルーティンな感覚。

もともと飛行機好きだったので羽田空港に行くのはたとえ仕事でも高揚感がある。これから目的地に向かう乗客で賑わいのある空港も好きだ。仕事を終えて心地よい疲労感とともに最終便で羽田へ無事ランディングして到着口を出る。エレベーターでP3まで帰るルート。行きはあれほど賑わっていた出発ロビーが24時近くになると人も居なくなり気配すら感じない。そんな空港が仕事を終えた自分とシンクロして思わず「お疲れ様」と声をかける。そういう空港の姿も好きだ。

LEICA M-P / SUPER-ELMAR-M 21mm f3.4 ASPH.

LEICA M-P / SUPER-ELMAR-M 21mm f3.4 ASPH.

レンズフィロソフィー

想像させる写真が好きだ。写実的な写真よりも一枚の写真から様々なことを想像させる写真。ワイドレンズを評してより広く撮れる、引きが無い場合に使うレンズ。写真教室や単純なレンズ解説で良く目にするが、ワイドレンズこそ被写体との距離感によって関係性を浮かび上がらせ、観る人によって様々なことを想起させることができる奥の深いレンズだと思う。

中でも21mmは昔からワイドレンズの象徴のようなレンズで古今東西、銘玉が多い。代表的な21mmにツァイスのビオゴンがあるが、このスーパーエルマーもかつての銘玉スーパーアンギュロンの後継と言われている。レンズには過去の多くの作品や写真家によって積み上げられたフィロソフィーが内在すると思う。被写体に向かう時、そんなフィロソフィーに思いを馳せながらシャッターを押す。そういう瞬間に触れられるこのレンズが好きだ。

LEICA M-P / SUPER-ELMAR-M 21mm f3.4 ASPH.

LEICA M-P / SUPER-ELMAR-M 21mm f3.4 ASPH.

晩夏の気配

これだけ長い期間スカッとした晴れ間が見えないと気分も落ちる。写真は晴れだろうが雨だろうがそれぞれの良さがあるのは理解できる。だが個人的には雨は好きではない。仕事柄、雨だと仕事にならない場合が多いのも影響している。お気楽に雨なら雨の表情が撮れる、とかいう心理状態にはなかなかなれない。

ウォーキングも続けているが、どんよりとした曇りや雨が降り出しそうな夕暮れ時は物悲しいし、気分が上がらない。昨日は本当に久しぶりに少しだけ太陽が顔を見せてくれた。普段はありがたみを感じない太陽がこれほどありがたいものかと改めて感じた。毎日同じコースを歩いていると季節の移り変わりにも敏感になる。空気はもう夏の終わりの気配だ。

LEICA Q

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